「CB125Rは不人気らしい」という漠然とした噂を耳にして、購入の一歩を踏み出せずにいませんか?
インターネットで検索すると、受注停止や生産終了といった不安を煽るキーワードが並び、ギア抜けリコール情報なども目に留まります。
一方で自分好みの一台に仕上げるカスタムの可能性や、中古市場での活発な取引状況、さらにはフルパワー化による劇的な走りの変化といったポジティブな情報も存在します。
一部で指摘されるパワー不足という評価が、実際の走行シーンでどれほど影響するのかも気になるところでしょう。
この記事では、そうしたCB125Rにまつわる様々な情報の真偽を徹底的に深掘りし、ネガティブな噂の背景から、所有者だけが知る本質的な魅力まで、多角的な視点で詳しく解説していきます。
- CB125Rが不人気と言われる具体的な理由
- 受注停止や生産終了、リコール情報の真相
- カスタムやフルパワー化などのバイクが持つ魅力
- 中古で購入する際の注意点とチェックポイント
CB125Rが不人気と言われる理由を解説
- そもそもCB125Rはどんなバイク?
- CB125Rが受注停止になった背景とは
- CB125Rの生産終了という噂の真相
- CB125Rのギア抜けリコールの内容
- CB125Rはパワー不足で走らない?
そもそもCB125Rはどんなバイク?
CB125Rは、ホンダが「NEO SPORTS CAFÉ(ネオ・スポーツ・カフェ)」という先進のデザインコンセプトのもとで展開する、新世代CBシリーズの最小排気量モデルです。
2018年に初代モデルが登場して以来、125ccクラスの常識を覆す本格的な装備と質感で、多くのライダーから注目を集めてきました。
このバイクの最大の特徴は、クラスを超えた大柄でマッシブなスタイリングにあります。
これは、上位モデルであるCB250Rとフレームや足回りの多くを共有しているためです。
そのため、一見しただけでは125ccとは分からないほどの存在感と所有感をライダーに与えてくれます。
装備面でも一切の妥協はなく、路面追従性に優れる倒立フロントフォークや、高い制動力を発揮するラジアルマウントキャリパー、そして視認性の高いフルデジタル液晶メーターなど、兄貴分譲りの豪華なパーツが惜しみなく投入されています。
これらの装備は、見た目の満足度だけでなく、実際の走行性能や安全性にも大きく貢献しています。
CB125Rの主要スペック(2024年モデル)
| 項目 | スペック詳細 |
|---|---|
| エンジン形式 | JC91E・水冷4ストロークDOHC4バルブ単気筒 |
| 総排気量 | 124cc |
| 最高出力 | 11kW (15PS) / 10,000rpm |
| 最大トルク | 11N・m (1.1kgf・m) / 8,000rpm |
| シート高 | 815mm |
| 車両重量 | 130kg |
| 燃料供給装置 | 電子式〈電子制御燃料噴射装置(PGM-FI)〉 |
| 燃料タンク容量 | 10L |
| タイヤ(前) | 110/70R17M/C 54H |
| タイヤ(後) | 150/60R17M/C 66H |
| ブレーキ形式(前後) | 油圧式ディスク |
| 燃費(WMTCモード値) | 46.8km/L(クラス1) 1名乗車時 |
CB125Rは進化を止めることなく、2021年のモデルチェンジではエンジンがSOHCから高回転型のDOHCに変更され、最高出力が向上。
さらに2024年モデルでは、スマートフォンとの連携も可能な5インチフルカラーTFT液晶メーターが採用されるなど、常にクラスの最先端を走り続けています。
CB125Rが受注停止になった背景とは
近年、CB125Rを含む多くのバイクが受注を一時停止するという事態が発生し、市場に混乱を招きました。
この直接的な原因は、単にCB125Rの人気が低迷したからではありません。
むしろ、世界規模で発生した複合的な供給網の問題が大きく影響しています。
その中心にあったのが、世界的な半導体不足です。
現代のバイクは、エンジンを最適に制御するECUや、安全なブレーキングを補助するABSモジュレーター、さらにはデジタルメーターなど、多数の半導体を必要とします。
この「産業の米」とも呼ばれる半導体の供給が世界的に滞ったことで、ホンダはバイクを完成させることができなくなり、生産計画に大幅な遅れが生じました。
加えて新型コロナウイルス感染症のパンデミックに起因する物流の混乱や、海外部品工場でのロックダウンなども、部品調達を困難にしました。
つまり、作りたくても作れない状況に陥ってしまったのです。
これはホンダやCB125Rに限った話ではなく、国内外の多くの自動車・バイクメーカーが同様の問題に直面しました。
現在はサプライチェーンも徐々に正常化し、2024年モデルの発表と共に多くの販売店で受注が再開されています。
しかし依然として人気モデルは納車までに時間を要するケースもあるため、購入を検討している場合は、事前に最寄りの販売店へ最新の納期情報を確認することをおすすめします。
CB125Rの生産終了という噂の真相
長引く受注停止から、「このままCB125Rは生産終了してしまうのではないか?」という不安の声や噂がインターネット上を中心に広がりました。
特に新しい排ガス規制(ユーロ5相当)への対応タイミングとも重なったため、憶測に拍車がかかった形です。
しかし結論から述べると、2025年10月現在、ホンダからCB125Rの生産終了に関する公式なアナウンスは一切ありません。
この噂は、あくまでも公式情報に基づかないユーザー間の憶測に過ぎません。
その証拠に、ホンダは2024年モデルとしてカラーリングの変更だけでなく、前述の通りTFTフルカラー液晶メーターを新たに採用するなど、むしろ商品力を向上させるアップデートを行っています。
これは、メーカーがこのモデルを継続して販売していくという強い意志の表れと捉えることができます。
CB125Rは、特に欧州市場においてA1ライセンス(日本の原付二種免許に相当)で乗れる本格的なスポーツバイクとして高い人気を誇るグローバル戦略車です。
日本国内だけでなく、世界的な需要がある限り、今後も規制に対応しながら生産が継続されていく可能性は極めて高いと言えるでしょう。
CB125Rのギア抜けリコールの内容
CB125Rについて調べると「ギア抜け」というキーワードが関連して表示されるため、リコールの有無を心配される方は少なくありません。
しかし、結論から先に述べます。
2025年10月現在、CB125Rに「ギア抜け」や「トランスミッションの不具合」を理由とするリコールが届け出られた事実はありません。
ではなぜ、このような噂が広まったのでしょうか。
その背景にはいくつかの可能性が考えられます。
- 他車種との情報の混同:過去にホンダの他の人気車種(グロムなど)でシフト関連のリコールがあったため、その情報と混同されている可能性があります。
- 個体差やフィーリングの問題:一部のユーザーが「ギアが入りにくい」「シフトの感触が固い」「ギアが抜ける」といった個人の体験談をSNSやブログに投稿し、それが「ギア抜け」という言葉で拡散された可能性も考えられます。
もし「ギア抜け感」が気になる場合の対策
リコール対象ではありませんが、もしご自身のCB125Rのシフトフィーリングに違和感がある場合、いくつかのメンテナンスや調整で改善することがあります。
- チェーンの張り調整:チェーンのたるみが不適切だと、加減速時のショックが大きくなり、シフトフィーリングの悪化に繋がります。規定値内に正しく調整することが基本です。
- エンジンオイルの確認:オイルが劣化していたり、量が不足していると、ミッションの潤滑が不十分になり、ギアの入りが渋くなります。定期的なオイル交換は非常に重要です。
- クラッチレバーの遊び調整:クラッチの遊びが大きすぎると、レバーを握ってもクラッチが完全に切れていない状態になり、ギアが入りにくくなる原因になります。適切な遊びに調整しましょう。
- 確実なシフト操作:シフトペダルを「優しく踏む」のではなく、「カチッと確実なストロークで」操作することを意識するだけで、シフトミスは大幅に減少します。
これらのセルフチェックやメンテナンスを行っても改善しない、あるいは明らかに異常な感触がある場合は、迷わず専門のバイクショップに点検を依頼してください。
その他のリコール情報について
なお、CB125Rにはギア抜けのリコールはありませんが、過去に前照灯(ヘッドライト)に関するリコールなどが届け出られています。
ご自身のバイクに関する正確なリコール情報は、メーカー公式サイトで車台番号を入力して確認するのが最も確実です。
Googleなどの検索エンジンで「ホンダ バイク リコール検索」と検索し、公式サイトからご確認いただくことをお勧めします。
CB125Rはパワー不足で走らない?
「CB125Rは車格の割にパワー不足で走らない」という評価は、このバイクが不人気と言われる一因としてしばしば挙げられます。
特に250ccクラスから乗り換えたライダーや、絶対的な速さを求めるライダーからは、物足りなさを指摘する声が聞かれます。
確かに125ccという排気量の制約上、そのパワーは15馬力に留まります。
交通の流れが速いバイパスでの追い越しや、急勾配の続く峠道では、もう少し力が欲しいと感じる場面があるのは事実です。
高速道路を走行できないことも、行動範囲を限定する要因と捉えることもできます。
しかし、この評価はCB125Rが使われる主なステージを考慮すると、少し厳しい見方かもしれません。
このバイクの真価は、街乗りやショートツーリングでこそ発揮されます。
軽量な車体を活かした軽快なハンドリングと、ストップ&ゴーの多い市街地で必要十分な加速力は、日常的な移動をむしろ楽しいものに変えてくれます。
また、エンジンを上限まで回し切ってパワーを使いこなす感覚は、大排気量車では味わえない125ccならではの醍醐味です。
2021年モデルからはDOHC化により最高出力が約2馬力アップし、特に高回転域での伸びが改善されました。単なる「パワー不足」という言葉で片付けるのではなく、自分の使い方や求める走りに合っているかどうかを見極めることが重要です。
不人気は誤解?CB125Rの本当の魅力
- CB125Rのフルパワー化で走りは変わる
- CB125Rはカスタムパーツが豊富
- CB125Rを中古で探す際のポイント
- 維持費が安いのもCB125Rの魅力
- 総括:CB125Rは本当に不人気なのか
CB125Rのフルパワー化で走りは変わる
前述した「パワー不足」という評価を解消し、CB125Rのポテンシャルを最大限に引き出す手法として、「フルパワー化」というカスタムが一部のユーザーの間で注目されています。
これは主に吸排気系や燃料噴射のセッティングを変更することで、エンジン本来の性能を解放する試みです。
フルパワー化にはいくつかの段階やアプローチがありますが、代表的な手法は以下の通りです。
フルパワー化の主な手法と特徴
| 手法 | 概要 | メリット | デメリット |
|---|---|---|---|
| ECU書き換え(リマップ) | 燃料噴射マップや点火時期を最適化し、レブリミッターの回転数を引き上げる | 最も効果を体感しやすい。全域でのトルクアップが期待できる。 | 専門知識と機材が必要。メーカー保証対象外になる。 |
| 社外マフラー交換 | 排気効率の良いフルエキゾーストマフラーなどに交換する | 高回転域の伸びが改善。軽量化やサウンドの変化も楽しめる。 | 単体でのパワーアップ効果は限定的。燃調が狂う場合がある。 |
| ボアアップ | シリンダーやピストンを交換し、物理的に排気量を上げる | トルクが大幅に向上し、力強い走りを実現。 | 費用が高額。軽二輪登録への変更と普通二輪免許が必要。 |
これらのカスタム、特にECUの書き換えとマフラー交換を組み合わせることで、ノーマルとは別物と言えるほど加速性能やレスポンスが向上します。
高回転までスムーズに吹け上がるようになり、走りの爽快感は格段にアップするでしょう。
ただし、これらのカスタムは専門的な知識を要する上、バイクの寿命や耐久性に影響を与える可能性もゼロではありません。
また、メーカーの保証が受けられなくなるのが一般的です。
フルパワー化を検討する際は、信頼できるカスタムショップとよく相談し、メリットとデメリットを十分に理解した上で、自己責任において行うことが大前提となります。
CB125Rはカスタムパーツが豊富
CB125Rが持つもう一つの大きな魅力は、オーナーの好みに合わせてスタイルや性能を変化させられる、豊富なカスタムパーツの存在です。
一部では「パーツが少ない」という声も聞かれますが、それは誤解です。
国内の有名ブランドから海外のニッチなメーカーまで、探せば多種多様なパーツが見つかります。
特に人気のあるカスタムジャンルと代表的なパーツは以下の通りです。
- マフラー: バイクカスタムの王道。ヨシムラ、モリワキ、SP忠男、アクラポビッチなど、国内外の有名ブランドから様々なデザイン・性能のマフラーが販売されています。軽量化はもちろん、サウンドの変化による満足度も非常に高いパーツです。
- 外装・ドレスアップパーツ: スタイリッシュなリアビューを実現するフェンダーレスキット、防風効果を高めるスクリーン、転倒時のダメージを軽減するエンジンスライダーやレバーガードなどが人気です。手軽に装着できるパーツも多く、自分だけの一台を作り上げる楽しさを味わえます。
- 操作系・足回りパーツ: ポジションを最適化するバックステップキットや調整式レバー、乗り心地を改善するリアサスペンションなど、より本格的な走りを追求するためのパーツも揃っています。
- 積載性向上パーツ: デザインを優先した結果、積載性が皆無なCB125Rにとって、リアキャリアやサドルバッグサポートは実用性を高めるための必須アイテム。これらを追加することで、通勤・通学からロングツーリングまでこなせる万能マシンに変貌します。
CB125Rはグローバルモデルであるため、海外製のユニークなパーツが手に入りやすいのも特徴です。
パーツ選びの際は、自身のバイクの年式(特に2021年のモデルチェンジ前後)に適合するかを必ず確認することが、失敗しないための重要なポイントです。
CB125Rを中古で探す際のポイント
新車だけでなく、中古車市場でもCB125Rは活発に取引されており、幅広い選択肢の中から自分に合った一台を見つけることが可能です。
ただし個人売買も含め、車両の状態は千差万別。
購入後に後悔しないためには、いくつかの重要なチェックポイントを抑えておく必要があります。
中古車選びで失敗しないための詳細チェックリスト
- リコール対応の確認: 最も重要な項目です。車台番号からリコール対象かを確認し、対象であれば改善措置済みか(メンテナンスノートに記録があるか)を必ず販売店に確認しましょう。
- エンジン周りの確認: 実際にエンジンを始動させてもらい、異音(「カチカチ」「ガラガラ」など)がないか、アイドリングは安定しているかを確認します。エンジン下部からのオイル漏れや滲みがないかもチェックしましょう。
- 車体の状態と転倒歴の有無: ハンドルを左右に切った際に、ストッパー部分に大きな傷や凹みがないかを確認します。これは転倒歴を見極める一つの指標になります。フロントフォークのインナーチューブに点錆やオイル漏れがないかも重要です。
- 消耗品の状態: タイヤの溝はスリップサインが出ていないか、ブレーキパッドは十分な厚みが残っているか、チェーンはサビや固着がなく、スプロケットの歯が尖っていないかなどを確認します。これらの交換には数万円単位の費用がかかる場合があります。
- 電装系の動作確認: ヘッドライト(Hi/Lo)、ウインカー(前後左右)、ブレーキランプ、ホーン、メーターの表示など、全ての電装系が正常に作動するかを一つずつ確認します。
価格相場は年式や走行距離、カスタムの有無によって変動しますが、相場から極端に安い車両には何らかの理由があると考えた方が賢明です。
できるだけ保証制度が整っている信頼できる販売店から購入することが、長期的に見て最も安心な選択と言えるでしょう。
維持費が安いのもCB125Rの魅力
CB125Rの大きな魅力の一つに、維持費の圧倒的な安さが挙げられます。
これは125ccクラス(原付二種)に共通するメリットであり、バイクライフを経済的に楽しむ上で非常に重要な要素です。
具体的に、250ccクラスのバイクと比較して年間の維持費がどれだけ違うのかを見てみましょう。
| 費用項目 | CB125R (原付二種) | 250ccクラス (軽二輪) | 備考 |
|---|---|---|---|
| 軽自動車税(年額) | 2,400円 | 3,600円 | 毎年4月1日時点の所有者に課税 |
| 自動車重量税 | なし | 4,900円 | 軽二輪は新車登録時のみ |
| 自賠責保険(12ヶ月) | 6,910円 | 7,100円 | 2025年4月以降の料金例 |
| 車検 | なし | なし | 251cc以上は車検が必要 |
表からも分かる通り、車検が不要であることは維持費を抑える上で最大のメリットです。
2年ごとに数万円の出費がないだけで、お財布への負担は大きく軽減されます。
さらに、任意保険においても「ファミリーバイク特約」が利用できる可能性があります。
これは、自動車保険に付帯する形で原付バイクの保険をカバーできる特約で、単独でバイク保険に加入するよりも保険料を大幅に節約できるケースがほとんどです。
ただし、補償範囲が対人・対物賠償に限られる場合もあるため、契約内容は事前にしっかり確認しましょう。
極めつけは、その優れた燃費性能です。
カタログ値(WMTCモード)でリッター46.8km、乗り方によっては実燃費でリッター50km近くを記録することもあります。
ガソリン価格が高騰する現代において、この経済性の高さは計り知れない魅力と言えるでしょう。





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