バイクのハンドルに後付けできる「ハンドルブレース」。
剛性を高めて走行安定性をサポートするだけでなく、スマホホルダーやUSB電源を設置するマウントスペースとしても役立ちます。
「取り付けるだけで本当に効果があるの?」「おすすめメーカーはどれ?」「振動は減るのか逆に増えるのか?」といった疑問を持つライダーも多いでしょう。
この記事では、ハンドルブレースの基本的な役割から装着によるメリット・デメリット、失敗しない選び方、人気メーカーの特徴まで徹底解説します。
さらに取り付けの手順やよくある質問も紹介するので、購入前の不安を解消し、あなたのバイクに合った最適なブレース選びに役立ててください。
ハンドルブレースとは?2つの主な役割を解説
ハンドルブレースとは、バイクのハンドル部分に固定する補強バーのことです。
大きく分けて役割は次の2つに整理できます。
- ハンドルの剛性を高めしなりを抑える役割
- スマホホルダーなどを取り付けるマウントスペースとしての役割
それぞれ解説していきます。
ハンドルの剛性を高めしなりを抑える役割
ハンドルブレースは補強材として剛性を高める働きを持っています。
左右のグリップ部分を連結することで力が分散し、余分なしなりが減るのです。
バイクを操作する際には微細な振動や負荷がかかり、特に長距離では疲労へとつながります。
ハンドルブレースを追加することで剛性感が高まり、乗り心地も安定します。
ハンドリングが気になる人には以下の傾向が多く見られます。
- 長距離ツーリングをよく行う人
- 高速道路の直進安定性を求めている人
- ハンドルの柔らかさに不安を感じている人
以上のような場合に取り付けることで操作性は格段に変化します。
ロードスポーツやアドベンチャーでも違いを感じ取りやすい装備です。
ハンドル剛性の強化はバイク全体の安定感にも直結するため、安心感が増すと言えるでしょう。
スマホホルダーなどを取り付けるマウントスペースとしての役割
ハンドルブレースは追加のバーとしてアクセサリーマウントにも役立ちます。
純正ハンドルでは取り付け場所が狭く制限されがちだからです。
今やツーリングでナビ利用やアクションカメラ設置は当たり前であり、スペース確保は快適性に直結します。
ハンドルブレースがあれば取り回しの自由度が格段に広がるのです。
実際に便利だと感じているライダーは次のような人が多いです。
- スマホナビを活用することが多い人
- USB電源ソケットを後付けしたい人
- ドライブレコーダーを導入している人
以上のようにアクセサリーを多用する人ほどメリットを感じやすいといえます。
限られたスペースを有効活用できるのが一番の魅力です。
取り付けと同時に見た目もスポーティーになるというおまけの効果も楽しめます。
バイクにハンドルブレースを装着する4つの効果とメリット
バイクにハンドルブレースを装着することで得られる効果は大きく分けて次の4つです。
- ハンドリングの安定性が向上する
- ハンドルの不快な振動を軽減する効果が期待できる
- アクセサリーの取り付け場所が増え利便性が向上する
- ハンドル周りの手軽なドレスアップになる
それぞれ解説していきます。
ハンドリングの安定性が向上する
ハンドルを剛性アップすることで直進やコーナリングの安定性が増します。
手首に伝わる余分なしなりが減るため、ハンドル操作がより自然に行えるのです。
たとえばワインディングロードでは細かく修正舵を入れる場面が多く、その度にしなりが蓄積すると不安定さを感じやすくなります。
ブレースを導入することでラインを維持しやすくなるわけです。
体感として効果を感じやすいのは以下の条件に当てはまる人です。
- 高速巡航が多いライダー
- 山道やサーキットをよく走る人
- 純正ハンドルに柔らかさがあるバイク
このようにハンドルがしっかりすることで体の負担が減り、安全性も高まります。
走行中の安心感が上がるのは大きな魅力といえます。
一度取り付けてしまえば外観も自然で違和感がないのも好評なポイントです。
ハンドルの不快な振動を軽減する効果が期待できる
バイク走行時のハンドル振動は疲労や痺れの原因にもなります。
ブレースは剛性アップだけでなく共振を分散する効果も期待できるのです。
特に単気筒や中排気量のバイクは振動が顕著であり、高速巡行では長時間のライディングで腕に大きなダメージを与えます。
補強バーがあれば「振動がましになった」と感じるケースもあります。
振動対策で効果を体感しやすいのは以下のライダーです。
- 長距離ツーリングを好む人
- 高速道路を日常的に使う人
- 低速域から高回転まで幅広く走る人
もちろん絶対に振動が消えるとは限りませんが、人によっては大幅に快適度が変わります。
試す価値は十分にある装備といえるでしょう。
バーエンドやグリップラバーと併用するとさらに効果的です。
アクセサリーの取り付け場所が増え利便性が向上する
ハンドル周りに余裕があるだけで装着できるアクセサリーが増えます。
今やスマホやカメラ、USBなど電装品を使うのは当たり前です。
限られたハンドルスペースに複数装着すると見た目も操作性も悪化してしまいます。
ブレースを追加することでレイアウトが整理できるのです。
特に次のような用途で重宝されやすい傾向にあります。
- スマホホルダーとドリンクホルダーを併用する人
- USBソケットやシガー電源を追加したいライダー
- ドライブレコーダーやアクションカメラを設置する人
以上のような装備を同時に使うならブレースが欠かせない存在になります。
日常の利便性と快適さが一気に変わるといえるでしょう。
見た目のカスタマイズ感も出せるため、実用とドレスアップを兼ねられます。
ハンドル周りの手軽なドレスアップになる
機能性だけでなく見た目のスタイルアップ効果も無視できません。
ブレースはカラーバリエーションが豊富で好みに合わせやすいのです。
アルミ製のシルバーやブラックだけでなく、ブルーやレッドなど鮮やかなカラーも設定されるため、細部の個性を出す手助けになります。
特に人気があるのは次のような使い方です。
- さりげないドレスアップをしたい人
- 自分のバイクカラーとコーディネートしたい人
- シンプルに個性を強調したい人
このように実用だけでなく視覚面でも満足できるのが特長です。
見た目の良さに惹かれて取り付ける人も少なくありません。
バイクの印象を手軽に変えたい時にも効果的なパーツといえます。
【効果ない?】ハンドルブレースの振動に関する噂の真相
ハンドルブレースは万能ではなく、効果を感じにくいという意見も存在します。
特に振動に関しては次の2点が指摘されています。
- 車種や製品によっては効果を体感しにくい場合もある
- 逆に特定の回転域で共振し振動が増える可能性もゼロではない
それぞれ掘り下げていきます。
車種や製品によっては効果を体感しにくい場合もある
ハンドル構造や素材の違いによって振動の伝わり方に個体差があります。
もともと剛性が十分なバイクでは体感しにくいのです。
特に大型ツアラーや純正で補強設計されたモデルではブレースを追加しても変化が感じにくくなります。
これは「効果がない」と誤解されがちな理由です。
効果を体感しにくいケースとしては以下の例があります。
- 純正ハンドルが極めて剛性の高いバイク
- 大排気量で振動が少ないエンジン特性の車種
- 補強バーが細すぎて強度が不足している製品
以上のような条件では期待以上の体感は得られないと言えるでしょう。
誤解を避けるためには下調べも重要です。
よほど柔らかいハンドルでなければ振動自体が少ないため必要性を感じない人もいるでしょう。
逆に特定の回転域で共振し振動が増える可能性もゼロではない
補強バーの構造や素材によっては新たな共振が発生する場合があります。
特定の回転数でハンドルが震えると逆効果になるのです。
特に安価な製品やサイズが合っていないものを無理に装着すると、この共振現象が起こる確率が高くなります。
それが「逆効果になる」と感じられる要因です。
共振による影響が出やすいパターンは以下の通りです。
- エンジン回転数が一定で走る高速巡航
- 長さや太さがバイクに適合していないブレース
- 取り付けボルトの締め付けが不均一な場合
このような条件では補強どころかかえって不快な振動を生み出すケースもあるのです。
バイクとの相性を見極めることが非常に大切です。
信頼できるメーカー製を選び、適切な装着方法を守ることが基本となります。
失敗しないハンドルブレースの選び方【3つのポイント】
ハンドルブレースを選ぶ際には適合確認が必須です。
失敗を避けるためには次の3つのチェックポイントを押さえましょう。
- ポイント1:ハンドルの外径(22.2mm or 1インチ)を確認する
- ポイント2:クランプ間の長さに合ったサイズを選ぶ(調整機能の有無もチェック)
- ポイント3:取り付けたいアクセサリーに合ったバーの太さ(径)で選ぶ
それぞれ詳しく見ていきます。
ポイント1:ハンドルの外径(22.2mm or 1インチ)を確認する
バイクのハンドル径は一般的に2種類だけです。
国産車は22.2mmが多く、アメリカンやハーレーでは1インチ採用が主流になります。
径が合わなければ物理的に取り付けられないため、必ず実車を測るのが基本です。
失敗例の多くはサイズ確認を怠ったことによるものです。
チェック不足で合わない場合が多いのは以下のケースです。
- 外観だけ見て似た商品を購入した場合
- ネット通販でインチ規格を確認しなかった場合
- クランプのサイズを曖昧に理解していた場合
このような失敗は多いですが、実際に測定器で測れば一瞬で解決します。
事前確認を徹底することですべて防げるでしょう。
サイズ違いで無駄な買い物にならないよう気をつけると安心です。
ポイント2:クランプ間の長さに合ったサイズを選ぶ(調整機能の有無もチェック)
ハンドルに取り付けられるスペースはバイクごとに差があります。
クランプ間距離を測り、適切な長さを選ぶことが重要なのです。
調整機構付きの商品なら多少のズレも対応できますが、固定サイズ品では完全一致が必須となります。
取り付けできない事態を防ぐためにも慎重さが必要です。
測定を怠って失敗しやすいパターンには以下があります。
- ネイキッドでスペースが狭いハンドル
- アドベンチャーで角度が特殊なバイク
- スクーターで直線部分が短いケース
このように車種ごとの形状で制約があることを忘れてはいけません。
対応品を選ぶだけで装着はスムーズに進みます。
調整可能タイプを選べば後から他車種に流用できるメリットもあります。
ポイント3:取り付けたいアクセサリーに合ったバーの太さ(径)で選ぶ
ブレースバーの太さは製品ごとに差があるため、装着予定のアクセサリーが合うか確認が必要です。
とくに汎用品は22mmや25mmなど複数あるからです。
バーの太さが合わなければホルダー類が取り付けできません。
アタッチメントを追加する方法もありますが、安定性が落ちる原因になることもあります。
失敗しやすいパターンを挙げると次の通りです。
- ドリンクホルダーが想定サイズでなかった場合
- USBソケットのクランプ径が違った場合
- スマホホルダーに取り付けできない場合
このようなズレは気づきにくいですが、装着後に後悔しやすいポイントです。
購入前に必ずアクセサリーの対応径をチェックしておきましょう。
後で「あれが付かない」とならないためにも下準備が大切です。
【目的別】バイク用ハンドルブレースのおすすめ人気メーカー
実際にハンドルブレースを探す場合はメーカー選びが重要です。
実績があり信頼できるブランドを選ぶことで安心感が増します。
特に以下のメーカーは評判が高いです。
- 【デイトナ】高品質で信頼性の高い定番メーカー
- 【ハリケーン】豊富なサイズとカラーのラインナップが魅力
- 【カエディア】スマホホルダーとの連携に優れた多機能モデル
- 【PCX・CT125向け】車種専用設計のおすすめモデル
それぞれ紹介します。
【デイトナ】高品質で信頼性の高い定番メーカー
バイクパーツの老舗であるデイトナは幅広い車種に対応するブレースを展開しています。
製品精度が高く安心して選べるブランドです。
特に耐久性や剛性が安定しており、初心者からベテランまで幅広く支持されています。
アクセサリー連携も豊富で便利です。
長年売れ筋となっているのは信頼性が証明されている証拠です。
失敗の少ない定番ブランドでしょう。
【ハリケーン】豊富なサイズとカラーのラインナップが魅力
ハリケーンの魅力は選択肢の多さにあります。
クロームメッキやカラーアルマイトなど好みに合わせやすいのが最大の特徴です。
ネイキッドからアメリカンまで幅広い車種にマッチしやすく、デザイン性重視の人に特に人気があります。
長さや太さの種類も豊富です。
好みに合わせたドレスアップを狙うなら最適のメーカーでしょう。
【カエディア】スマホホルダーとの連携に優れた多機能モデル
カエディアはスマホホルダーで有名なメーカーです。
ブレースと一体でアクセサリーを取り付けられる便利な商品が魅力です。
スマホを多用するツーリングユーザーに適しており、セットで導入すれば配線や取り付けもスマートに仕上がります。
利便性を求める人におすすめできます。
【PCX・CT125向け】車種専用設計のおすすめモデル
スクーターや原付二種などは汎用品が合わないこともあります。
そこで車種専用設計タイプが狙い目です。
特にPCXやCT125専用品は人気があります。
専用品は無加工でフィットするので安心感が高く、見た目の仕上がりも自然です。
無駄な手間を省ける点も大きなメリットです。
バイクへのハンドルブレースの取り付け方を3ステップで解説
ブレースの取り付けはバイク初心者でも比較的簡単に行えます。
基本の流れは次の3ステップです。
- STEP1:必要な工具(六角レンチなど)を準備する
- STEP2:クランプをハンドルに仮止めする
- STEP3:ブレースバーを装着し本締めする
それぞれの流れを解説します。
STEP1:必要な工具(六角レンチなど)を準備する
取り付けに必要な工具はシンプルです。
六角レンチとスパナ程度があれば問題ありません。
多くの製品には専用ボルトが付属しているため、工具さえあればすぐに作業可能です。
取り付け初心者でも安心でしょう。
STEP2:クランプをハンドルに仮止めする
まずはクランプ部分を適切な位置で軽く固定します。
仮止めの状態で位置を微調整し、真っ直ぐになるよう合わせるのがポイントです。
いきなり本締めすると歪んでしまうため、全体のバランスを取ることが大切です。
STEP3:ブレースバーを装着し本締めする
最後にブレースバーを取り付け、全体を均等に締め付けます。
片側だけ強く締めるとズレの原因になるため注意が必要です。
締め終えたらアクセサリーを装着し、干渉やガタつきがないか確認して完了です。
ハンドルブレースに関するよくある質問
ハンドルブレースを導入する際によくある質問をまとめました。
- 車検には影響しますか?
- 転倒した時の強度はどうですか?
- カバーを付けるメリットは何ですか?
それぞれ回答します。
車検には影響しますか?
基本的に車検へ悪影響を与えることはありません。
保安基準を満たす範囲で装着されていれば問題なく通過します。
ただし突起物扱いにならないよう、ネジの出っ張りなどには注意しておくと安心です。
転倒した時の強度はどうですか?
転倒した場合は衝撃を受けて曲がることがあります。
あくまで補強やアクセサリーマウント用であり、ガードパーツとしては想定されていません。
一度でも大きな衝撃を受けた場合は交換を検討する方が安全です。
カバーを付けるメリットは何ですか?
クッション素材のカバーを装着すれば、万一の接触でも安全性が高まります。
また見た目のカスタム感を強調するアクセントパーツとしても人気です。
視覚的にスポーティーさを追加できるため、ドレスアップを楽しみたい人にも向いています。
まとめ
ハンドルブレースは単なる補強バーではなく、ハンドリングの安定性や振動の軽減、アクセサリーの取り付けスペース確保、さらには手軽なドレスアップまで多彩な効果を持つアイテムです。
ただし車種や製品選びを誤ると効果を実感しにくかったり、共振による振動増加が起こる場合もあります。
外径やクランプ間の長さ、バーの太さを正しく確認し、自分のバイクに合った製品を選ぶことが大切です。
おすすめメーカーの信頼できる製品を選べば、見た目も使い勝手も大きく向上し、ツーリングが今まで以上に快適なものになるでしょう。
あなたのライディングスタイルと愛車に合ったハンドルブレースを導入して、走行の安定感と快適さをさらに高めてみてください。
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