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スーパーカブJA10の不評は本当か?リコール・不具合を20年目線で解説

ホンダ

「JA10って中国製で壊れやすいって聞いたけど、本当のところどうなの?」

スーパーカブJA10の不評について調べると、「中華カブ」「持病持ち」「JA07のほうが良かった」といった声がたくさん出てきます。

中古で安く出回っているのを見て、思わず不安になった方も多いのではないでしょうか。

ただ、正直に言います。

20年バイクに乗ってきた筆者の経験から言えば、「不評=ダメなバイク」とは一概に言えません。

不評の理由を正確に理解したうえで選ぶ人が、一番賢い買い方をしていると思っています。

この記事では、スーパーカブJA10の不具合やリコールの実態、JA07との違い、そして中古で選ぶときの注意点まで、事実ベースで丁寧に解説します。

ぜひ最後まで読んでみてください。

  • JA10が「不評」と言われるようになった本当の理由
  • リコールの具体的な内容と対象台数(公式データ)
  • 持病とされる不具合の種類と予兆のサイン
  • 中古JA10を賢く選ぶための具体的なチェックポイント
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スーパーカブJA10が不評と言われる理由、ぶっちゃけます

「中華カブ」という呼び名が定着してしまったJA10。

その不評の根っこには、生産拠点の移転という大きな変化があります。

まずは事実関係を整理してみましょう。

項目内容
型式EBJ-JA10
生産期間2012年〜2017年(後継:JA44)
生産拠点新大洲本田摩托有限公司(中国・天津ほか)
排気量109cc
燃費63.5km/L(定地走行テスト値)
タンク容量4.3L
全長×全幅×全高1915mm × 700mm × 1050mm
エンジン空冷4サイクルOHC単気筒

「中華カブ」と呼ばれた背景——2012年の生産国移転とは?

JA10が発売された2012年は、スーパーカブの生産体制にとって大きな転換点でした。

それまで熊本製作所で作られていたスーパーカブが、中国の合弁会社「新大洲本田摩托有限公司(Sundiro Honda)」での生産に切り替わったのです。

この「中国製になった」という事実だけが独り歩きし、「品質が落ちたに違いない」という印象が広まったのが不評の出発点でした。

なぜホンダはコピーメーカーと手を組んだのか?

実は、この生産移転の背景には興味深い戦略があります。

バイク専門誌『WEB Mr.BIKE』の取材によれば、ホンダは中国でコピーカブの最大手メーカーのひとつだった海南新大洲摩托車股有限公司と、あえて合弁会社を設立したとされています。

当時、中国市場ではコピーカブメーカーが年間60万台規模で販売しており、コスト競争力で本家ホンダが太刀打ちできない状況でした。

そこでホンダが採った戦略が、「コピーメーカーを合弁相手に選び、安く作るノウハウを学ぶ」という逆転の発想だったのです。

つまり、JA10の中国製造は「コストカットのための手抜き」ではなく、ホンダが周到に計画したグローバル戦略の産物だったということです。

新大洲本田は2001年設立で、ホンダが50%を出資。

天津・上海・海南の3か所に工場を持ち、年間160万台の生産能力を誇る巨大なホンダグループの製造拠点です。(参考:Honda Today FACT BOOK 2002年7月

「日本製への信頼感」が不評を生んだ心理的背景

とはいえ、日本のライダーが「熊本製のほうが安心できる」と感じるのも、感情としては理解できます。

JA07(熊本製)→JA10(中国製)という変化が、純粋なスペックの差というよりも、「国産ブランドへの信頼感の喪失」という心理的な落差として受け取られたのでしょう。

ただ、感情的な不信感と機械的な品質の問題は、分けて考える必要があります。

実際の不具合については、次の見出しで詳しく見ていきます。

フロントブレーキが頼りない…スペックの弱点を正直に言います

不評の声の中には、機能面の話もあります。

20年バイクに乗ってきた筆者として、JA10の弱点を正直に言います。

弱点内容対策
ブレーキ制動力前後ともドラム式。ディスクブレーキと比べ制動力が劣る早めのブレーキ操作を心がける/慣れで十分補える
横風への弱さ車両重量が軽いため、高速道路や橋の上で風の影響を受けやすい基本的に一般道・市街地メインの使用に向いている
デザインの賛否角ばったスタイルが「無骨すぎる」と感じるライダーもカスタムで外観は自由に変更可能
高速域の安定性100km/hを超えるような速度域は本来の用途から外れる市街地・ツーリングの巡行速度では問題なし

これらは「欠陥」というより「設計上のキャラクター」です。

JA10はそもそも、通勤・配達・日常の足として設計されたバイク。

スポーティな走りやワインディングを求めるなら、最初から用途が違います。

「何のために使うか」を明確にすれば、これらの弱点はほとんど気にならなくなります。

初期ロットで何が起きた?リコール・不具合の全記録

JA10に関して最も重要な事実が、公式のリコールデータです。

曖昧な情報ではなく、ホンダが発表した公式データをもとに整理します。

JA10の公式リコール(改善対策)の内容

項目内容
発令日2016年9月8日
不具合部位燃料装置(燃料ポンプ)
症状インレットカバーが膨張しインペラと干渉。最悪の場合、走行中にエンストし再始動不可
原因燃料ポンプ内の樹脂製インレットカバーの材質が不適切
対策燃料ポンプユニットを対策品に交換
対象車台番号JA10-1000212〜JA10-1024225(2011年12月〜2015年10月製造)ほか複数ロット
対象台数合計JA10・AA04(50cc)合計 130,296台

出典:ホンダ公式「スーパーカブ110 MDなど7車種の改善対策」

13万台超という対象台数は確かに大きな数字です。

ただし、ここで冷静に考えてほしいことがあります。

リコールは「問題を隠蔽した」ことではなく、「ホンダが問題を把握し、自ら公表して無償修理した」証拠です。

対策済みの個体であれば、この燃料ポンプ問題は既に解消されています。

中古でJA10を選ぶ際の最重要確認事項は、「リコール対応済みかどうか」の一点に尽きます。

リコール以外の「持病」とされる不具合

公式リコール以外にも、オーナーや整備士の間で「持病」として語られる症状がいくつかあります。

代表的なものを整理しておきます。

不具合の種類予兆・症状信頼度
電装系トラブル(ステーターコイル・レギュレーター)走行中に「焦げた匂い」→バッテリー充電不良→エンスト複数のオーナー・整備士が言及。構造的な根拠あり
スポーク折損走行時に異音口コミベース。公式確認なし。断定は避けること

電装系トラブルについては構造的な理由があります。

JA10はFI(電子制御燃料噴射)を採用し、ヘッドライトも常時点灯式です。

これらは電力を常時消費するため、電力を生み出すステーターコイルとレギュレーターへの熱負荷が、キャブ車時代と比較にならないほど高くなっています。

コイルの絶縁被膜が溶ける前に「焦げた匂い」が発生することが多いため、この予兆を見逃さないことが重要です。

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スーパーカブJA10の不評、20年乗りが本当のことを言います

不評の事実を正直に伝えた上で、今度はJA10の「本当の実力」をお伝えします。

不評の声がある一方で、なぜこれほど多くのライダーが選び続けているのか。

10万キロ走れるエンジンの実力——耐久性の真実

スーパーカブシリーズが「世界で最も信頼されるバイク」と称される理由は、その驚異的な耐久性にあります。

JA10でも、適切なメンテナンスを続ければ10万kmを超える個体は珍しくありません。

耐久性を支える2つの設計思想

まず、カブのエンジンは低回転域で粘り強いトルクを発揮するようにチューニングされています。

高回転を多用しないため、シリンダーやピストン、クランクベアリングへの摩擦負荷と熱ストレスが少ない。これが長寿命の基本です。

もうひとつが「自動遠心クラッチ」の存在です。

発進・変速時の急激なトルク変動をこのクラッチが吸収し、トランスミッションや駆動系チェーンへの瞬間的な破壊荷重を逃がす「物理的なダンパー」として機能しています。

シンプルな設計、低回転トルク、自動遠心クラッチの組み合わせ——この3つがJA10の耐久性を根本から支えています。

10万kmを目指すためのメンテナンスサイクル

メンテナンス項目推奨サイクル理由
エンジンオイル交換1,000〜1,500kmごとオイル容量0.8Lと少なく、フィルターなし。劣化が早いため短サイクルが鉄則
チェーン清掃・注油300〜500kmごと駆動系の摩耗を防ぎ、フリクションロスを低減
チェーンたるみ調整随時(20〜30mm維持)過大・過小ともにスプロケットや出力軸にダメージ
タペット調整5,000〜10,000kmごと「カチカチ音」の放置はカムシャフト異常摩耗につながる
スパークプラグ交換8,000〜10,000kmごと確実な点火で燃焼室のカーボン堆積・始動不良を予防
エアクリーナー交換10,000〜15,000kmごと最適な空燃比を維持し、エンジン内部への異物混入を防ぐ
チェーン・スプロケ交換20,000〜30,000kmごと伸びたチェーンとスプロケットは必ず同時交換

特にオイル交換は「1,000〜1,500kmごと」という短いサイクルを守ることが最重要です。

カブはオイル総量が少なくオイルフィルターも持たないため、金属摩耗粉が蓄積しやすい構造です。

ここを怠ると、他のどのメンテをやっても意味がありません。

メンテナンスをどこに頼めばいいか迷っている方は、バイクメンテナンス店任せの料金は?信頼できるお店選びのポイントも参考にしてみてください。

維持費が安い、部品が豊富——コスパが最強すぎる件

JA10の魅力を語るうえで外せないのが、圧倒的なコストパフォーマンスです。

燃費・維持費・パーツ価格の三拍子がそろっています。

コスト項目JA10の実力
燃費63.5km/L(カタログ値)。実走でも50〜60km/L台を維持しやすい
エンジンオイル0.8Lと少量で済むため、交換コストが極めて低い
消耗品・純正部品ホンダ販売店・通販で豊富に流通。入手に困ることがほぼない
自分でできるメンテの範囲オイル交換・チェーン清掃・プラグ交換などは初心者でも可能
カスタムパーツの豊富さ社外マフラー・キャリア・シートなど選択肢が非常に多い

「安く買えて、安く乗り続けられる」——この一点においてJA10に勝るバイクは、原付〜125ccクラスの中でもなかなか見当たりません。

カスタムを楽しみたい方には、マフラー交換が特に人気です。

排気効率の向上と音質変化によるドレスアップ効果を同時に得られます。

ただし、抜けが良すぎるマフラーはカブ特有の低中回転トルクを失わせることもあるため、FIとのバランスを考えた製品選びが重要です。

ネット上での不評の声とは裏腹に、JA10の中古市場は非常に活況です。

2026年2月時点の中古相場データを見てみましょう。

データ項目内容(2026年2月時点)
中古流通台数数百〜1,000件規模(スーパーカブ110全体)
中古価格レンジ8,156円〜219,695円(コンディション次第で大きく差がある)
最新モデル(JA59)新車価格約33〜35.2万円
良質なJA10の市場価値新車の6割超の価値を維持(約20万円台)

状態の良い個体が20万円台の価値を維持しているのは、スーパーカブという実用車が通勤・通学・デリバリーの分野で強固な需要を持ち続けているからです。

「不評」と言われながらも、実際に乗り続けているユーザーがそれだけ多いということの証明でもあります。

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スーパーカブJA10のリコール、ちゃんと確認できていますか?

特に中古でJA10を買う場合、リコール対応済みかどうかの確認は必須です。

未対応のまま走り続けることのリスクと、確認方法を具体的に解説します。

リコール対象かどうか、5分で確認する方法

リコール未対応のJA10に乗り続けると、走行中のエンストという最悪のケースを招く可能性があります。

安全面だけでなく、事故時の法的責任の観点からも、対応状況の確認は義務といえます。

ホンダ公式でのリコール確認手順

確認に必要なのは「車台番号(フレーム番号)」です。

車台番号はステアリングヘッド付近のフレームに刻印されています。

JA10の場合は「JA10-XXXXXXX」という形式です。

  1. ホンダ公式サイトのリコール・改善対策情報ページにアクセス
  2. 「二輪車のリコール情報」から車台番号を入力して照会
  3. 対象車両の場合は、最寄りのホンダドリームまたは正規販売店に連絡
  4. リコール対応修理は無償で実施してもらえます

購入前にこの確認を怠ると、後から修理費用が発生したり、最悪の場合は走行中のトラブルに見舞われることがあります。

中古購入時は販売店に確認するだけでなく、自分でも照会する習慣をつけましょう。

中古でJA10を買うなら、必ずチェックしたい3つのポイント

リコール対応の確認に加え、現車を見るときに必ず確認してほしいポイントが3つあります。

チェックポイント①:エンジン音を聞く

エンジン始動後、シリンダーヘッド周りから「カチカチ」という規則的な打音がしていないか確認してください。

これはタペット調整の放置によるカムシャフト摩耗の典型的な予兆です。

軽微なうちに調整すれば問題ありませんが、長期間放置された個体は内部ダメージが大きい可能性があります。

チェックポイント②:電装系の「焦げた匂い」

エンジンが温まった状態で、焦げたような匂いがしていないか確認しましょう。

前述のとおり、これはステーターコイルやレギュレーターの熱による劣化を示すサインです。

修理費用は部品代だけで数千円〜1万円程度かかるケースもあります。

チェックポイント③:メンテナンス履歴

オイル交換記録が残っているかどうかは、前オーナーの管理意識を測る最大の指標です。

記録がない場合は、エンジン内部の状態が不明なため、購入価格を抑えて修理費用の余裕を持っておくことをおすすめします。

確認項目OKNG(注意)
リコール対応対応済みの記録あり未確認・未対応
エンジン音始動直後から静かカチカチ音・異音あり
電装系の匂い匂いなし焦げた匂いあり
メンテ記録オイル交換記録あり記録なし・不明
外装のサビ目立つサビなしフレームや足回りに深いサビ

🔒 中古バイク購入後の安心のために
中古のJA10を購入したら、盗難対策と万が一のロードサービスも早めに備えておきましょう。ZuttoRide Clubなら、盗難保険とロードサービスをまとめて加入できます。

⚠ 盗難対策の「落とし穴」

頑丈なロックをしていても、プロの手にかかれば「地球ロック」ごと破壊されます。
「まさか自分が」と泣き寝入りする前に、盗難保険で「資産」を守るのが、賢いライダーの常識です。

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スーパーカブJA10、結局「買い」なの?正直な結論

不評の理由、リコールの事実、耐久性の実態——ここまで読んでくれた方なら、JA10を「不評だから買わない」という判断より、もっと賢い判断ができるはずです。

こんな人にはJA10が向いている(向いていない)

JA10が向いている人他モデルを検討すべき人
通勤・通学・日常の足として使いたいスポーティな走りや峠道を楽しみたい
燃費・維持費を最優先したいディスクブレーキが必須だと感じる
初バイク・軽くて扱いやすいものが欲しい日本製にこだわりがある(→JA07を探すか、JA59の新車を)
カスタムを楽しみながら長く乗りたい高速道路を頻繁に使う予定がある
中古でコスパよく手に入れたい整備が面倒で極力手をかけたくない(→新車を推奨)

「不評の理由を理解したうえで、自分の用途に合っているかを判断する」——これがJA10選びの正解です。

同じカブシリーズでも、スーパーカブ90の魅力について詳しく知りたい方はスーパーカブ90最強の理由5選|バイク歴20年が本音で徹底レビューもあわせてどうぞ。

JA10を賢く選ぶなら、このチェックリストを使ってください

最後に、購入前に確認すべき項目をチェックリストとしてまとめます。

特に中古購入の方は、これを印刷して販売店に持参することをおすすめします。

確認タイミングチェック項目
購入前(事前調査)☑ 車台番号でホンダ公式のリコール照会を完了している
☑ リコール対応済みの記録・領収書が存在する
☑ 相場(8,000円〜22万円)と照らし合わせて価格が妥当か確認
現車確認時☑ エンジン始動後に「カチカチ音」がないか
☑ 暖機後に「焦げた匂い」がないか
☑ チェーンの伸び・スプロケの摩耗を目視確認
☑ フレームや足回りに深いサビがないか
書類確認☑ オイル交換記録・整備記録が存在する
☑ 車検・軽自動車届出済証が揃っている
☑ 盗難車でないことを確認(車台番号の照合)

🏍️ 任意保険も忘れずに
JA10を購入したら、万が一の事故に備えた任意保険への加入を強くおすすめします。複数社の保険料をまとめて比較できる保険比較インズウェブで、最適なプランを見つけてみてください。

💡 損をしないための重要ポイント

保険の更新ハガキが来たら、そのまま払う前に一度比較をしましょう。 条件は全く同じでも、会社を変えるだけで年間10,000円〜20,000円安くなるケースがほとんどです。

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JA10は「不評を知って選ぶ人」にとって最高のバイクだった

  • JA10の「不評」の根本は、2012年の中国移転による心理的な不信感から始まった
  • 新大洲本田はホンダが50%出資する正規の合弁会社で、コピーカブ対策のための戦略的な設立だった
  • 公式リコールは燃料ポンプの材質不良で、2016年9月8日に発令・対象台数は130,296台
  • リコール対応済みの個体であれば、この問題は解消されている
  • 電装系トラブルの予兆は「焦げた匂い」で、早期発見が被害を最小限に抑えるカギ
  • スポーク折損は口コミベースの情報で、公式確認はされていないため断定は禁物
  • 低回転トルク設計と自動遠心クラッチが耐久性を支えており、適切な管理で10万km超えは現実的
  • オイル交換は1,000〜1,500kmごとが絶対条件。カブはオイル容量が少なくフィルターもないため劣化が早い
  • 中古相場は8,000円〜22万円と幅広く、状態によって価値が大きく異なる
  • 中古購入前には車台番号でリコール照会・エンジン音・焦げ臭い・整備記録の3点確認が必須
  • 通勤・日常使い・燃費重視のライダーにとってJA10のコスパは他の追随を許さないレベル
  • 「不評を知ったうえで選ぶ人」がJA10を最も賢く使いこなしている

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