CBR400R FOUR E-ClutchとCBR400R E-Clutchは、名前こそよく似ていますが、エンジンの性格から車重、燃費、タンク容量、電子制御、価格までかなり違うバイクです。
端的に言えば、FOURは58PSの直列4気筒とスロットル・バイ・ワイヤ(TBW)、ライディングモードを楽しむスポーツ性重視のモデルです。
一方の2気筒CBR400Rは、燃費と航続距離、購入価格を含めた実用性に強みがあります。
どちらにもHonda E-Clutchがありますが、FOURと2気筒CBR400Rは得意な方向が違います。
価格差は11万〜約20万円あり、使い方によっては2気筒CBR400Rの方が合う人もいます。
この記事では、2台の違いを同じ条件で比較し、CBR400R FOURを選んで後悔しやすい条件と、用途別の選び方までまとめます。
- CBR400R FOUR E-Clutchと2気筒CBR400Rの違い
- 58PSの4気筒と46PSの2気筒で何が変わるか
- FOURを選んで後悔しやすい価格・燃費・航続距離の差
- 4気筒の楽しさと実用性、どちらを優先すべきか
CBR400R FOUR E-Clutchと2気筒CBR400Rは何が違う?
まずは、購入時に差が分かりやすい項目を並べます。
| 項目 | CBR400R FOUR E-Clutch | CBR400R E-Clutch |
|---|---|---|
| エンジン | 399cc 直列4気筒 | 399cc 直列2気筒 |
| 最高出力 | 58PS / 11,500rpm | 46PS / 9,000rpm |
| 最大トルク | 38N・m / 9,750rpm | 38N・m / 7,500rpm |
| 車両重量 | 187kg | 195kg |
| 燃料タンク | 14L | 17L |
| WMTC燃費 | 23.1km/L | 28.1km/L |
| メーカー希望小売価格 | 1,199,000円 | 999,900〜1,089,000円 |
| 主な電子制御 | Honda E-Clutch、TBW、ライディングモード | Honda E-Clutch |
FOURは2026年9月18日発売で、メーカー希望小売価格は119万9,000円です。
2気筒CBR400R E-Clutchも併売されているため、「2気筒CBR400RがFOURへ置き換わった」という関係ではありません。
価格や主要諸元は、Honda公式のCBR400R FOUR E-Clutch発表資料と、2気筒CBR400R E-Clutchの発表資料で確認できます。
FOURは4気筒58PS、2気筒CBR400Rは46PS
一番大きな違いはエンジンで、FOURは399ccの水冷DOHC直列4気筒、2気筒CBR400Rは同じ399ccでも水冷DOHC直列2気筒です。
最高出力はFOURが58PS/11,500rpm、2気筒が46PS/9,000rpmで、FOURが12PS上回ります。
最大トルクはどちらも38N・mですが、FOURは9,750rpm、2気筒は7,500rpmで発生します。
数字からも、FOURはより高回転まで回す4気筒らしさを重視し、2気筒CBR400Rは低めの回転域から同じ最大トルクを出す性格だと分かります。
「400ccで直列4気筒に乗りたい」「エンジンを回したときの音やフィーリングに価値を感じる」という人にとっては、この違いがFOURを選ぶ最大の理由になるでしょう。
FOURは187kgで2気筒CBR400Rより8kg軽い
4気筒になったFOURの方が重そうに見えますが、車両重量はFOURが187kg、2気筒CBR400R E-Clutchが195kgです。
FOURの方が8kg軽く、シート高も780mmで、2気筒CBR400Rの785mmより5mm低くなっています。
もちろん、実際の取り回しや足つきは重心、シート形状、体格によって変わるため、8kgの差だけで扱いやすさを断定することはできません。
それでも「4気筒になったぶん大幅に重くなった」と考える必要はなく、カタログ重量ではむしろFOURが軽い点は見逃せない差です。
燃費とタンク容量は2気筒CBR400Rが有利
実用面では2気筒CBR400Rが優位な部分もあります。
WMTCモード燃費はFOURが23.1km/L、2気筒CBR400Rが28.1km/Lで、2気筒の方が5.0km/L高い数値です。
燃料タンクもFOURが14Lに対して2気筒は17Lあり、3L多く入ります。
単純にWMTC値と公称タンク容量を掛けると、机上の航続距離はFOURが約323km、2気筒が約478kmです。
実際の航続距離は走り方、交通状況、気温などで変わるため、この数字どおり走れるという意味ではありません。
それでも、給油回数を減らしたい長距離ツーリングでは2気筒CBR400Rの17Lタンクが分かりやすい強みです。
価格はFOURが11万〜約20万円高い
CBR400R FOUR E-Clutchのメーカー希望小売価格は119万9,000円です。
2気筒CBR400R E-Clutchは、マットバリスティックブラックメタリックが99万9,900円、グランプリレッドが108万9,000円なので、FOURとの差は11万円〜19万9,100円になります。
ここで重要なのは、「約20万円高いからFOURが割高」と価格だけで決めないことです。
FOURには直列4気筒の58PSエンジンだけでなく、TBWやライディングモードも加わるため、払う差額の中身ははっきりしています。
逆に、その装備や4気筒の高回転特性に魅力を感じないなら、差額は大きく見えます。
価格差に納得できるかは、スペックの上下より「FOURで増える楽しさを自分が使うか」で考えるのが分かりやすいでしょう。
CBR400R FOURは4気筒だけでなく車体と電子制御も別物
FOURの違いは、エンジンが2気筒から4気筒になったことだけではありません。
FOURは新設計の鋼管ダイヤモンドフレームを採用し、ライディングポジションもスポーツライディングを重視した前傾姿勢です。
スロットル操作を電気信号で制御するTBWを採用し、4つのライディングモードを備えたことで、Honda E-Clutchを含む電子制御の構成も2気筒CBR400Rとは異なります。
一方で、倒立フロントフォークのように2気筒CBR400Rにも採用されている装備があります。
「FOURだけがすべて高級装備になった」と単純化しない方が、2台の違いを正確に捉えられます。
TBWとライディングモードを採用
CBR400R FOUR E-ClutchはTBWを採用し、STANDARD、SPORT、URBAN、USERの4つのライディングモードを備えます。
ライディングモードは、パワー、エンジンブレーキ、トルクコントロールの制御レベルを組み合わせたSTANDARD、SPORT、URBANと、好みの設定を保存できるUSERから選べます。
街中では穏やかに扱い、ワインディングではよりスポーティーな反応を選ぶといった使い分けができるので、電子制御を活用したい人ほどFOURの価格差を理解しやすくなります。
反対に、モードを細かく使い分けず、シンプルに乗ることを重視するなら、電子制御の多さだけでFOURを選ぶ必要はありません。
Honda E-Clutchも電子スロットルと連携
どちらのCBR400RにもHonda E-Clutchがありますが、FOURではTBWと協調して制御されます。
Honda E-Clutchは、発進、変速、停止などでクラッチ操作を自動制御する仕組みです。
ただし一般的なATのように変速操作まで自動になるわけではなく、ライダーはシフトペダルを操作します。
必要ならクラッチレバーを使って手動操作へ介入することも可能です。
FOURでは、4気筒エンジンとTBW、Honda E-Clutchを組み合わせることで、クラッチ操作の負担を減らしながら高回転型エンジンと変速を楽しむ方向へ作られています。
CBR400R FOURで後悔しないために知っておきたい3つの点
CBR400R FOURは魅力が分かりやすい一方、燃費・航続距離・価格を優先するなら2気筒CBR400Rの方が合います。
購入後のギャップになりやすいのは、航続距離、約120万円の価格、そして高回転4気筒へどこまで価値を感じるかの3点です。
「4気筒だから」という理由だけで決めるより、自分の走り方と照らして選んだ方が後悔を避けやすくなります。
14Lタンクと23.1km/Lで航続距離は2気筒より短い
ツーリング中心なら、FOURの14LタンクとWMTC 23.1km/Lは購入前に見ておきたいポイントです。
2気筒CBR400Rは17Lタンクと28.1km/Lなので、カタログ値を基準にした航続距離では明確に有利です。
給油できる場所が多い市街地中心なら大きな問題にならなくても、地方の長距離ツーリングや高速道路を長く走る使い方では、給油タイミングの差が出ます。
FOURの燃費が極端に悪いという話ではありませんが、「CBR400Rなら長距離向きだろう」と2気筒車のイメージをそのまま持ち込むと、思ったより給油が早いと感じる可能性があります。
119万9,000円は2気筒CBR400Rより高い
119万9,000円は車両本体のメーカー希望小売価格で、保険料、税金、登録などの諸費用は含まれていません。
実際の購入ではここに諸費用が加わるため、予算を「120万円あれば足りる」と考えない方が安全です。
一方、2気筒CBR400R E-Clutchは99万9,900円から選べるため、車両価格の段階で最大19万9,100円の差があります。
この差額があれば、装備品やツーリング費用、保険などへ回せる予算も変わります。
FOURの性能に魅力を感じても、購入後の使い方まで含めて無理のない予算かを見ることが大切です。
高回転4気筒を重視しないなら価格差は大きい
FOURを選ぶ価値が最も分かりやすいのは、直列4気筒を高回転まで回す感覚や音、58PSの出力特性を楽しみたい人です。
逆に、通勤や街乗り、一定速度のツーリングが中心で、「4気筒だから欲しい」という気持ちが強くないなら、2気筒CBR400Rの方が合理的に見えてきます。
2気筒車は最高出力ではFOURに届きませんが、同じ38N・mの最大トルクをより低い7,500rpmで発生し、燃費とタンク容量でも有利です。
FOURは「数字が上だから買う」モデルというより、4気筒と電子制御に約11万〜20万円を追加してでも乗りたいかで選ぶモデルだと思います。
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CBR400R FOURと2気筒CBR400R、迷ったら用途で選ぶ
2台で迷ったときは、「どちらが上か」ではなく、バイクに何を求めるかで選ぶと分かりやすくなります。
FOURは4気筒の高回転域や電子制御を楽しむことに価値があり、2気筒CBR400Rは燃費、航続距離、購入価格を含む日常の使いやすさに強みがあります。
同じCBR400Rという名前でも、得意な方向はかなり違います。
4気筒の音・高回転・電子制御を重視するならFOUR
FOURを選びやすいのは、「400ccの直列4気筒に乗ること」自体が大きな購入理由になる人です。
58PSを11,500rpmで発生するエンジン、TBW、4つのライディングモード、Honda E-Clutchの組み合わせは、2気筒CBR400Rにはない魅力です。
高速道路へ乗れるか、通勤に使えるかという実用面だけなら2台とも候補になりますが、休日に回転を上げて走る楽しさや、電子制御を使い分ける面白さまで求めるならFOURの方が目的に合います。
価格差を「高い装備代」と見るより、「今の400ccで4気筒を選ぶための差額」と捉えたときに納得できるかがポイントです。
燃費・航続距離・価格を重視するなら2気筒CBR400R
長距離ツーリングの給油回数を減らしたい、車両価格を抑えたい、4気筒に強いこだわりがないなら、2気筒CBR400R E-Clutchは今でも有力です。
WMTC 28.1km/L、17Lタンク、99万9,900円からという数字は、日常の使いやすさと予算を重視すると大きなメリットになります。
2気筒CBR400Rそのものの欠点や評価を詳しく見たい場合は、CBR400Rの欠点・評価を検証した記事も参考にしてください。
FOURが発売されたからといって、2気筒CBR400Rが古い選択肢になったわけではありません。
むしろ両方が選べることで、「高回転4気筒」と「実用性の高い2気筒」を自分の使い方で選べるようになりました。
4気筒の魅力ならFOUR、燃費と価格なら2気筒CBR400R
CBR400R FOUR E-Clutchは、2気筒CBR400Rをそのまま高性能化したバイクではなく、4気筒と電子制御に重点を置いた別の選択肢です。
後悔を避けたいなら、最高出力だけで決めず、年間の走行距離、ツーリングでの給油、予算、そして4気筒へどこまで魅力を感じるかを並べて考えてみてください。





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