2027年型のドゥカティ「Multistrada V4 S Grand Tour」は、ツーリング向けの装備を最初から揃えた上位仕様です。
注目したいのは、日本向けの価格がすでに413万7,000円と掲載されていること。
通常のMultistrada V4 S Radarは365万7,000円からなので、比較する際の差額は48万円になります。
ただし、この48万円を「レーダー装備の代金」と考えるのは誤りで、国内のV4 S Radarにも前後レーダーが含まれています。
では、Grand Tourには何が増えるのか、旅に必要な装備を後から揃えるよりお得なのか、そして日本ではいつから手に入るのかを見ていきます。
- 新型Grand Tourの装備と通常V4 Sの違い
- 国内価格413万7,000円と48万円差の中身
- 日本発売・納車時期の本命予想
- 旧Grand Tourとの違いと向いている使い方
2027年型Multistrada V4 S Grand TourとV4 Sの違い
Grand Tourはエンジン性能を大幅に引き上げたモデルではなく、Multistrada V4 Sを旅の完成形に近づけた仕様です。
レーダーや電子制御サスペンションを含め、通常のV4 Sでも選べる装備があり、違いの中心は最初から付いてくるツーリング用品の範囲にあります。
前後レーダー・60Lパニア・ヒーター類を標準装備
ドゥカティ日本公式の仕様表では、前後レーダー、左右合計60Lのサイドパニア、ライダーとパッセンジャーのシートヒーター、グリップヒーター、TPMS、補助LEDライト、センタースタンド、ハンズフリー式燃料キャップなどが標準装備に挙げられています。
前後レーダーはアダプティブ・クルーズ・コントロール(ACC)、ブラインドスポット検知(BSD)、前方衝突警告(FCC)などに使われるもので、高速道路を長時間走る人には便利な装備です。
ただし、比較対象のV4 S Radarにもレーダーは装備されるため、「Grand Tourにしたら初めてレーダーが付く」と解釈しないでください。
パニアが最初から付く点は、バッグを載せて長距離を走る人には特に分かりやすい違いです。
防寒装備は季節や地域で使用頻度が変わりますが、秋冬の高速道路や山間部へ走りに行くなら、グリップだけでなくシートも暖められるのは魅力でしょう。
| 装備 | V4 S Radar(国内比較ベース) | 新Grand Tour(2027) |
|---|---|---|
| 前後レーダー | 含まれる仕様 | 標準装備 |
| 左右サイドパニア | 装着仕様・オプションにより異なる | 合計60Lを標準装備 |
| ライダー・同乗者シートヒーター | 装備・オプション構成による | 両方標準装備 |
| グリップヒーター | 装備・オプション構成による | 標準装備 |
| 補助LED・TPMS | 装備・オプション構成による | 標準装備 |
| センタースタンド | 装備・オプション構成による | 標準装備 |
通常V4 Sはグレード、カラー、ツーリング装備のセット構成に差があるため、上の比較は「V4 Sの全車が左列の状態で納車される」という意味ではありません。
各車の標準・追加装備を揃えて正確に比べるなら、購入する国内仕様の見積書が必要です。

Automatic Lowering DeviceとEasy Liftで大型車の取り回しを支援
大型のツアラーで気になるのは、走っているときの扱いやすさより、停止するときや荷物を積んだときの足つきかもしれません。
Automatic Lowering Deviceは低速域でサスペンションの状態を変え、停止前後の足つきを支援する機能です。
Easy Liftは電源を入れた際の車体の起こしやすさを補助する機能で、タンデムや荷物を積んだ状態での負担軽減を狙っています。
もちろん、車高調整機能で240kgという重量がなくなるわけではありません。
それでも足を着く瞬間に心理的な余裕を作れることは、重いアドベンチャーツアラーを選ぶうえで意味があると思います。
作動条件や市場仕様はドゥカティ公式の電子制御解説を参照し、必ず現車で確認してください。
170PSのV4 Granturismoと燃料を除く240kgの車体
新型Grand Tourのエンジンは1,158ccのV4 Granturismoで、日本公式値は最高170PS・最大124Nmです。
最高出力は通常V4 Sと同じ170PSなので、Grand Tourの価格差をエンジンの速さで説明することはできません。
燃料を除く装備重量は240kgと公表されており、通常V4 S Radarの同条件232kgより8kg重くなります。
車重が増えるのはツーリング用品が充実するモデルとしては自然ですが、数値だけで軽快さや高速安定性の優劣までは決められません。
なお、メーカーが掲載する重量は燃料を除く値なので、ガソリンや荷物を積んで旅に出るときの実重量とは異なります。
新型Grand Tourの日本価格は413万7,000円
Ducati Japan公式サイトに掲載される新型Grand Tourのメーカー希望小売価格は税込4,137,000円です。
以前のように「国内価格はいくらになるだろう」と予想する段階は終わりました。
購入前に考えたいのは、同じドゥカティのV4 Sに48万円足すことで、どれだけ自分の使う装備が揃うのかという点です。
通常V4 Sより48万円高い理由
ドゥカティの国内価格案内では、V4 S Radar(Ducati Red)が税込3,657,000円とされています。
Grand Tourの4,137,000円との差は480,000円ですが、これは車両本体のメーカー希望価格同士の比較であり、諸費用や追加アクセサリーを含む乗り出し総額の差ではありません。
V4 S Radarはレーダーを装備するため、この差額の中心は60Lパニア、ヒーター類、追加照明、TPMS、センタースタンドなどを一括して備えることにあります。
たとえば毎年長距離ツーリングに出かけ、日帰りでもパニアを常用し、秋冬にも走るなら、装備を後から選ぶ手間が少ないこと自体が購入理由になるでしょう。
逆に日帰りが中心でバッグを使わず、ヒーター類も必要ない人にとっては、48万円を払ってもメリットを使い切れない可能性があります。
旧Grand Tourの372万2,500円とは別年式の価格
ドゥカティ日本の旧ラインアップ表示には、従来のGrand Tourとして税込3,722,500円、燃料を除く235kgという数値が残っています。
これを2027年型の国内価格だと紹介してしまうと、414,500円安く見えてしまうため注意が必要です。
数字を比較する場合、372万2,500円は旧型の掲載値、413万7,000円は今回の新型価格という時間差をはっきり分けましょう。
旧型と新型では装備・技術・価格改定時期が異なるので、41万4,500円の差を装備追加分の費用と単純に置き換えることもできません。
ツーリング用品を後付けする場合との違い
Grand Tourを選ぶか通常V4 Sを選ぶかは、追加したい純正用品のリストを作ってから考えると判断しやすくなります。
例えばサイドパニアだけで十分なら、その装備の見積もりと装着工賃を出してもらい、グリップ・シートヒーターやTPMSまで本当に必要かを考えてみましょう。
通常V4 Sのアクセサリーパッケージによっては、必要な装備が最初から付属するものもあります。
そのため「48万円のほうが純正用品を全部買うより安い」と根拠なく結論を出すことはできません。
私なら年間のツーリング回数とタンデム頻度を基準に、用品をいくつ使うかで判断します。
2027年型Grand Tourの日本発売日はいつ?
国内価格が出たからといって、すでに日本の販売店に車両が並んでいるとは限りません。
価格公表と正式発売日、予約受付、初回納車日は別々に確認した方がよい情報です。
Ducati Japanは新型と国内価格を公式掲載済み
2026年10月12日時点でDucati Japanのホームページに新型Grand Tourのモデル名・国内価格・主要スペックは掲載されています。
これは日本市場向けの商品案内が具体化していることを示しますが、日本国内の確定発売日・予約開始日まで示したものではありません。
販売店によって商談や受注の受付状況が異なることもあるため、具体的な納車時期が必要ならディーラーへの問い合わせが確実です。
アジア向けは2027年4月から展開予定
ドゥカティの世界向けプレス資料は、欧州では2026年11月から、アジア諸国とオーストラリアでは2027年4月からの展開予定を案内しています。
これは地域全体についての販売計画であり、日本のディーラーへの入荷日を指定した発表ではありません。
北米向けの案内には異なる展開時期の表記もあるため、日本発売予想の根拠にはアジア向けの説明を優先しました。
国内の納車は2027年春〜初夏を本命予想
当ブログでは、日本での納車開始は2027年春〜初夏になると予想しています。
アジア向けの販売展開が2027年4月予定であることに加え、日本公式サイトにも価格付きで新型が掲載されたため、2027年中盤まで国内案内がまったく進まない可能性は低いと見ています。
一方で、日本向けの認証、輸送、販売店の割当台数、用品の供給によって入荷時期が前後する余地はあります。
つまり「2027年4月に日本で確実に買える」という意味ではなく、現時点の情報から最も期待しやすい時期を示した予想です。
正式な納車時期を先に確保したい人は、価格だけでなく販売店の予約・入荷案内を確認するのがよいでしょう。
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旧Grand Tourから2027年型で変わったところ
旧型もGrand Tourの名前どおり旅装備を備えていましたが、今回は最新のV4 S系に合わせて電子制御や快適性が進化しています。
同じGrand Tourだから装備が全く同じ、と考えるより、世代の違いとして見る方が分かりやすいモデルです。
車体重量は235kgから240kgへ(燃料除く)
日本公式サイトの旧型は燃料を除く235kg、今回の新型は同じ表現で240kgと掲載されています。
数値上は5kgの増加ですが、新旧で標準付属品と重量計測条件が完全に一致するかも見ておく必要があります。
装備が増えたことによる変化を感じるかどうかは、車体の重心やサスペンション制御、実際の積載状況にも左右されます。
240kgという数字だけで重すぎると決めるのではなく、ディーラーで車体を起こす動作と足つきを確かめるのが現実的です。
パニアやトップケース位置を見直してタンデムにも配慮
新世代のV4 S系では、サイドパニアとトップケースの取り付け位置を後方へ移し、同乗者の足元・体の動かしやすさに配慮しています。
長距離のタンデムでは、ライダーだけでなく後席側が疲れにくいかが旅の満足度を左右します。
グランドツアーはパニアを標準で備えるので、荷物を積んだときのパッセンジャーの乗り降りや持ち手の使いやすさも確認したいところです。
ただし、トップケース自体が標準装備されるという意味ではありません。
サスペンションの車高調整・路面追従が進化
Ducati Skyhook Suspension Evolutionには路面や積載に合わせた調整機能があり、長距離での疲労軽減を狙っています。
さらにAutomatic Lowering DeviceとEasy Liftを組み合わせ、停止直前や取り回しの負担を和らげる方向へ進化しました。
舗装路が中心でも高速道路の継ぎ目や山道の荒れた路面など、ツアラーには幅広い状況への対応が求められます。
この装備はスペック表の数字を増やすものではありませんが、旅に出る頻度が高い人ほど価値を感じやすい部分だと思います。
新型Grand Tourが向いている人、V4 Sで十分な人
どちらが上級かより、「使う装備をどれだけ持っているか」で選ぶ方が後悔しにくいと思います。
レーダー・パニア・ヒーターを全部使う長距離派
高速道路を使って数泊の旅行に出かけることが多く、雨や寒さの中でも走り、タンデムも楽しむならGrand Tourの魅力は分かりやすいでしょう。
サイドケースやヒーター類を後から考える必要がなく、車両が届いた段階で旅の装備が揃いやすいからです。
とくに二人乗りで荷物が増える家庭なら、60Lのパニアと同乗者用シートヒーターが標準という点は実用上の大きな差です。
必要な用品を後付けしたいなら通常V4 S
一方、パニアを使うのは年に数回、普段は日帰りで軽快に走りたいという人なら、通常のV4 Sも有力です。
国内V4 S Radarならレーダー機能が備わっているため、安全支援だけが欲しい人にGrand Tourをすすめる必要はありません。
最初からフル装備にせず、ツーリングスタイルが固まってから足りない用品を追加する方が予算を抑えられる場合もあります。
私は、追加用品に48万円近くかける予定がないなら、まず通常V4 Sの見積もりを取って比較する方が納得しやすいと思います。
購入前に確認したい日本仕様と納期
購入を考えるなら、販売店でGrand Tourの実際の国内標準装備、カラー、納車予定、保証、用品代と工賃まで確認したいところです。
メーカーの公式ページにも市場により仕様が異なる可能性があると記載されているので、海外向けの写真やスペックをそのまま国内納車車両の確定仕様として扱わないことが重要です。
乗り換えの場合には、今のバイクの買取査定を先に取っておくと、差額の予算が立てやすくなります。
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高額車両の商談では、納期が決まるまで手持ちのバイクを売る時期を急がず、実際の引き渡し日と資金計画を合わせるとよいでしょう。
Grand Tourの48万円差は標準装備を使い切れるかで決まる
結論として、Grand Tourは「いつかパニアを付けるかも」と考えている人より、「最初から旅装備を毎回使う」と決まっている人に向くモデルです。
通常V4 Sも完成度の高いツアラーなので、差額48万円に見合う使い方があるかを考え、自分の旅にちょうどよい一台を選びましょう。





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