「テネレ700、後悔しないかな…」と検索しているあなたへ、少し正直に話させてください。
SNSで「足つきがキツい」「普段使いがしんどい」という声を見て、不安になっている気持ちはよく分かります。
バイク歴20年の私も、アドベンチャーバイクで同じような壁にぶつかった経験があります。
ただ正直に言うと、テネレ700で後悔する人には「共通したパターン」があります。
そこさえ理解しておけば、あなたが後悔する確率はグッと下がります。
この記事では、その後悔パターンを包み隠さず解説した上で、向いている人・向いていない人の判断基準、中古・新車の賢い選び方まで一気にまとめました。
この記事を読むとわかること
- テネレ700で後悔した人に共通する5つのパターン
- 足つき・シート高の数値と身長別の現実
- テネレ700に向いている人・向いていない人の判断基準
- 中古・新車で後悔しないための購入前チェックポイント
テネレ700で後悔した人に共通する5つのパターン
「後悔した」という声には、実はいくつかの共通点があります。
購入前にここを知っておくだけで、かなりの確率で同じ轍を踏まずに済みます。
①シート高875mmの現実
結論から言うと、テネレ700のシート高は875mm(2025年標準モデル)です。
日本人男性の平均身長(約171cm)でも、ほぼ片足のつま先立ちになります。
「慣れれば大丈夫」という声もありますが、それは半分正解で半分間違いです。
バランス感覚でカバーできる人がいる一方、体重の重い人・足首の柔軟性が低い人・バイク歴の浅い人は、慣れるまでに何度か立ちゴケを経験することになります。
| 身長 | 足つきの目安 | 対策の必要性 |
|---|---|---|
| 175cm以上 | 片足かかとが浮く程度 | 低め・慣れで対応可 |
| 170cm前後 | 片足つま先立ち | ローダウン検討を推奨 |
| 165cm以下 | 両足つま先立ち〜届かない | Lowモデルまたは加工必須 |
2025年モデルからはLowシート仕様が登場し、ローダウンリンクとの組み合わせでシート高を845mmまで下げられるようになりました。
これは約30mmの差で、つま先の接地感が明らかに変わります。
身長165cm前後の方でも、Lowモデルなら選択肢に入ってきます。
足つきが不安なら、まずヤマハ公式サイトでLowモデルの詳細を確認し、必ずディーラーで実車に跨ってから判断してください。
カタログの数字と体感は、必ずズレます。
②街乗りでジワジワ疲れる
高速道路の合流でスロットルを開けた瞬間ではなく、コンビニの狭い駐輪場で切り返しているときに「あ、しんどいな」と気づく——それがテネレ700の街乗りあるあるです。
車重は約208kg(2025年モデル)。数字だけ見ると「大型としては軽い」ですが、重心が高いため、低速でのふらつきを感じやすい設計です。
特に駐輪場での押し引き、渋滞時のノロノロ走行、狭い交差点でのUターンで疲労が蓄積します。
とはいえ、これはオフロード性能を優先した設計の裏返しでもあります。
慣れてしまえば「そういうバイクだ」と割り切れる話ですが、毎日の通勤で市街地を走るメインバイクにしようとしている方には、正直しんどいと思います。
💡 普段使いを楽にするなら
テネレ700を週末のツーリング専用と割り切るか、通勤用のサブバイクを別に持つか——どちらかの使い分けができると、ストレスがグッと減ります。
街乗りメインで考えているなら、購入前にその点を正直に自問してみてください。
③高速の風圧がつらい
実は、「純正スクリーンが小さくて高速がしんどい」という後悔は、テネレ700オーナーの中でかなり多い声です。
純正スクリーンは軽量・コンパクト優先の設計で、上半身への風当たりを完全に防ぐものではありません。
100km/h巡航で1時間も走ると、肩〜首まわりの疲労がじわじわ来ます。
ロングツーリングをメインに考えているなら、大型スクリーンへの交換は「カスタムの楽しみ」ではなく「必需品」と考えた方がいいです。
GIVI・PUIG・MRAなどから豊富なラインナップが出ており、予算は1〜3万円程度が目安です。
逆に言えば、これは交換で確実に解決できる問題です。
後悔というより「最初から予算に組み込んでおけばよかった」という話なんですよね。
④「パワーが物足りない」は本当か
「MT-07と同じエンジンなのに、なんか物足りない」という声があります。これは半分正解です。
テネレ700が搭載するCP2エンジン(688cc)はMT-07と同系統ですが、テネレはオフロード・長距離向けにセッティングが変えられています。
低中速トルクは豊かで、林道や高速巡航では「ちょうどいい」と感じるエンジン特性です。
一方で、高回転域の爆発感・伸び感を求めると物足りない。
ざっくり言うと、テネレのエンジンは「スポーツバイクの刺激」より「長く乗っても疲れない安定感」を選んだ設計です。
ワインディングでの気持ちよさより、ダートや長距離でのタフさを優先している。
それを「つまらない」と感じるか「ちょうどいい」と感じるかは、あなたが何を求めているかによります。
| 求めるもの | テネレ700との相性 |
|---|---|
| 高回転の爆発感・スポーツ走行 | △ 物足りないかも |
| 林道・ダートの走破性 | ◎ これが本領 |
| 長距離ツーリングの疲れにくさ | ◎ 得意分野 |
| 街乗りのトルク感 | ○ 必要十分 |
⑤電子制御への誤解
欠点を語るセクションが続いたので、ここで一度「よく言われる誤解」を正させてください。
ネット上には「テネレ700は電子制御が貧弱」という記事がまだ多く残っていますが、これは2025年モデルには当てはまりません。
2025年モデルは大幅にアップデートされています。
| 装備 | 2025年モデルの仕様 |
|---|---|
| スロットル | YCC-T(電子制御スロットル)採用 |
| トラクションコントロール | ON/OFF切り替え式TCS搭載(前後ON・リアのみOFF・前後OFFの3モード) |
| 走行モード | SPORT(オフロード・鋭いレスポンス重視)/EXPLORER(街中・扱いやすさ重視)の2モード |
| メーター | 6.3インチカラーTFT・Y-Connect対応 |
「電子制御が少ない」という情報は古いモデルの話です。
2025年モデルを検討しているなら、この誤解だけはしっかり払拭しておいてください。
確かにクルーズコントロールは標準モデルには非搭載です。
ただし、ヤマハの上位モデル「テネレ700ワールドレイド(2026年モデル)」には欧州向けにクルーズコントロールが搭載されました。
ただし、ワールドレイドは現時点で日本未導入モデルです(2026年5月現在)。
クルーズコントロールが必須な方は、アフリカツインを検討するのが現実的な選択肢です。
テネレ700のスペック・維持費のリアル
後悔パターンが見えてきたところで、次は「実際にかかるお金と数字」を整理します。
購入後に「こんなはずじゃなかった」をなくすために、ここはしっかり確認しておきましょう。
基本スペックと「数字の意味」
カタログスペックは数字を並べるだけでは意味がありません。
「それが走りにどう影響するか」まで翻訳します。
| 項目 | スペック | 実際の走りへの影響 |
|---|---|---|
| エンジン | 688cc 並列2気筒 | 中低速トルク豊か。林道・長距離向き |
| 最高出力 | 54kW(73.4PS)/9,000rpm | 街乗り〜高速巡航は余裕。高回転の伸びは控えめ |
| 車両重量 | 約208kg | 大型としては軽いが重心が高め。取り回しに慣れが必要 |
| シート高 | 875mm(Lowモデル845mm) | 170cm以下はローダウンを検討 |
| 燃料タンク | 16L | 実燃費20〜25km/L前後で約300〜400km走行可能 |
| 前輪 | 21インチ | オフロード走破性の高さの源。オンロードでは直進安定性が増す |
燃費はカタログ値ではなく実燃費で考えてください。ツーリング主体なら20〜23km/L、市街地混在なら18〜20km/Lが現実的な目安です。
大型バイクとしてはかなり優秀な部類で、これがロングツーリング向きと言われる理由の一つです。
年間維持費の目安
「格好いいけど維持費が怖い」という方のために、大型二輪の年間維持費を現実的な数字で整理します。
| 項目 | 年間目安 |
|---|---|
| 軽自動車税 | 6,000円 |
| 自賠責保険(車検時25か月) | 8,910円(250cc超・2024年4月以降始期)※法定費用のため改定される場合あり |
| 任意保険 | 年間3〜8万円(年齢・等級により変動) |
| 車検(新車登録から初回3年後、以降2年ごと) | 約5〜8万円(法定費用+工賃) |
| オイル交換・消耗品 | 年間2〜4万円 |
| タイヤ(2〜3年ごと) | 前後セットで4〜7万円 |
任意保険は年齢と等級で大きく変わります。
更新のタイミングで一度比較してみると、条件が同じでも年間1〜2万円安くなることがよくあります。
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テネレ700に向いている人・向いていない人
スペックと後悔パターンが整理できたところで、いよいよ「あなたはどちら側か」を判断する材料を提示します。ここが一番大事なセクションです。
テネレ700が「最高の相棒」になる人
20年間いろんなバイク乗りを見てきて、テネレ700に乗って本当に満足している人には、明確な共通点があります。
- 週末に林道や未舗装路を走りたいと思っている
- 1泊以上のキャンプツーリングが好き、またはやってみたい
- 「バイクで旅する」という体験を重視している
- 電子制御に頼らず、自分で操る感覚を楽しみたい
- カスタムや整備を自分で楽しめる
テネレ700の本領は「舗装路の端から林道の奥まで、1台でこなせること」です。
この守備範囲の広さは、他のバイクではなかなか替えが利かない強みです。
アドベンチャーバイクとしての設計思想が、パリ・ダカールラリーで培われたヤマハのオフロードDNAを受け継いでいる点も見逃せません。
「冒険できるバイクに乗っている」という所有満足度は、街乗りスペックの数字では測れない価値があります。
正直に言うと後悔しやすい人
忖度なしで言うと、以下の条件に当てはまる方はテネレ700で後悔しやすいです。
購入前に一度立ち止まって考えてみてください。
- 毎日の通勤・買い物がメインで、週末もほぼオンロードしか走らない
- 身長160cm以下で足つきの不安が強く、ローダウンの費用も厳しい
- スポーツバイクのような高回転の刺激や加速感が欲しい
- クルーズコントロールが必須の高速長距離移動が多い
- 「格好いいから」だけで選んでいて、オフ走行の予定は特にない
これは「テネレ700がダメなバイク」ということではまったくありません。
用途が合わないまま買ってしまうと、スペック以前の問題で後悔する——それだけの話です。
「オフは走らないけどアドベンチャーバイクが欲しい」という方には、ホンダ アフリカツインやスズキ Vストローム800DEの方が向いているかもしれません。
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後悔しないための購入前チェックリスト
向き不向きが整理できたなら、あとは「どう選ぶか」です。
新車・中古それぞれの注意点を、実際に使えるチェック項目にまとめました。
新車で買うなら
欠点を語ってきた後で言うのも何ですが、テネレ700は「試乗してから決めてほしい」バイクの筆頭です。
シート高・重心の高さ・ハンドルの遠さ——これらはカタログの数字では絶対に分かりません。
乗ってみて初めて「あ、これは自分に合う」か「やっぱりキツい」かが判断できます。
ヤマハのディーラーで試乗できる店舗を探して、必ず一度跨ってみてください。
新車で買うなら2025年モデルを選んでください。TCS・YCC-T・カラーTFTメーターが搭載された現行仕様と、それ以前のモデルでは、装備の差が大きすぎます。
値引きについては、テネレ700は人気モデルのため大幅な値引きは期待しにくいのが現実です。
ただし、決算期(3月・9月)や在庫入れ替えのタイミングではオプションのサービスを引き出せることがあります。複数店舗で見積もりを取るのが基本です。
中古で買うなら
中古でテネレ700を狙う場合、以下の5点は必ずチェックしてください。
特にオフロードを走っている個体が多い車種なので、ダメージの確認は念入りに。
- 転倒歴の確認——エンジンカバー・ハンドルバー・ブレーキレバーの傷。レバーの傷は転倒の証拠になりやすい
- サスペンションの動き——押してみて異音がないか、沈み込みがスムーズか
- フレームのゆがみ——前から見たときに前輪と後輪が一直線になっているか
- メンテナンス記録——チェーン・スプロケット・タイヤの状態と交換履歴
- 年式と装備の確認——2025年モデル以前の個体はTCSや電子スロットルが非搭載のため、価格差以上の装備差があることを理解した上で買う
中古相場の目安は、2023〜2024年式の走行1万km以内で100〜130万円前後が多く見られます(2026年5月時点・市場状況により変動)。
相場はバイクブロスやGooBikeで定期的に確認してみてください。
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テネレ700が「旅バイク」として輝く理由
ここまで後悔ポイントを正直に語ってきましたが、最後はテネレ700の本当の魅力について話させてください。
欠点だけ見て判断するのは、このバイクにとってもったいなさすぎます。
21インチホイールが生む安心感
未舗装の林道に差し掛かったとき、アドベンチャーバイクの多くは「ここで引き返すか…」と躊躇します。テネレ700では、その躊躇が半分になります。
前輪21インチというのは、アドベンチャーバイクの中でも本格オフロード寄りのサイズです。
段差を拾いにくく、砂利や轍のある道でもフロントがスッと進んでくれる。
「行けるかな?」という不安が「たぶん行ける」に変わる、その差が21インチの価値です。
テネレ700は「舗装路の快適性を多少犠牲にしてでも、ダートの走破性を上げた」バイクです。
その設計思想はパリ・ダカールラリーで培われたヤマハのオフロード哲学に根ざしており、市販のアドベンチャーバイクとしてはトップクラスのオフ性能を持っています。
ロングツーリングで「まだ走れる」と感じる
600kmを超えたあたりで、バイクの「器の大きさ」が分かります。
テネレ700は、そういう距離を走ってみて初めて「買ってよかった」と感じる人が多いバイクです。
疲れにくい直立に近い乗車姿勢、低中速域での粘り強いトルク、16Lタンクによる航続距離の余裕。
これらが組み合わさると、1日400〜500kmを走っても「まだ走れそう」という感覚が残ります。
これはスポーツバイクではなかなか得られない感覚です。
「バイクで日本一周したい」「北海道をのんびり走りたい」——そういう旅の夢があるなら、テネレ700はその夢に一番近い選択肢の一つです。
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