「ZX-4Rは売れない」と検索すると、価格の高さや扱いにくさを理由にした話が目に入ります。
ただ、販売台数を見ると印象はかなり変わります。
Ninja ZX-4R SE/RRは2024年の251〜400ccクラスで3,568台を販売して3位、2025年上半期も1,359台で3位でした。
つまり、少なくとも販売実績だけを見て「売れていないバイク」と考えるのは無理があります。
一方で、2027年モデルのZX-4R SEは117万7,000円。価格、190kgの車重、14,500rpmで77PSを発生する高回転型4気筒など、購入前に好みが分かれやすいポイントがあるのも事実です。
この記事では「売れない」という噂を数字で確かめたうえで、ZX-4Rで後悔しやすい条件、リコール、中古価格とリセール、2027年モデルの価格・装備など、購入判断に必要なポイントをまとめます。
- ZX-4Rが本当に売れていないのか販売台数で判断できる
- 購入後に後悔しやすい価格・重さ・高回転型の特徴が分かる
- 2023〜2024年製の一部車両に出たリコール内容を確認できる
- 2027年モデルの価格と中古・リセールを見るときの注意点が分かる
ZX-4Rは売れない?2024年・2025年の販売データでは400ccクラス上位
結論から言えば、ZX-4Rは「販売実績が乏しいから売れないバイク」とは言いにくいモデルです。
確かに400ccクラスとして100万円を超える価格は購入のハードルになりますが、実際の登録・販売データではクラス上位に入っています。
「売れない」という検索ワードと、実際に売れていないことは同じではありません。
販売実績を見ると、ZX-4Rの立ち位置が見えやすくなります。

2024年は3,568台で3位、2025年上半期も3位
WEBヤングマシンが掲載した2024年の251〜400cc販売台数では、Ninja ZX-4R SE/RRは3,568台で3位でした。
上位はエリミネーター/SEの6,127台、GB350/Sの3,994台で、ZX-4Rはそれに続いています。
Ninja 400/Z400の2,277台を上回っている点も、「高価だからほとんど売れていない」という印象とは一致しません。
さらにベストカーWebが掲載した2025年上半期の販売台数でも、ZX-4R SE/RRは1,359台で3位です。
2023年も2,302台で4位に入っており、発売直後だけ数字が出たモデルというわけでもありません。
もちろん販売台数の多さだけで「誰にでもおすすめ」とは言えません。
ただ、「ZX-4Rは売れないらしいから人気がない」と購入候補から外す必要もないでしょう。
ZX-4R SEはNinja 400より36万3,000円高い
「売れない」と検索されやすい背景として、私が最も大きいと思うのは価格です。
2027年モデルのNinja ZX-4R SEは117万7,000円、同じカワサキのNinja 400は81万4,000円です。
差額は36万3,000円あります。
| 車種 | 2027年価格 | ZX-4R SEとの差 |
|---|---|---|
| Ninja ZX-4R SE | 1,177,000円 | ― |
| Ninja 400 | 814,000円 | 363,000円 |
同じ普通二輪免許で乗れる400ccクラスでも、購入価格はかなり違います。
ZX-4Rには399ccの並列4気筒、高回転まで使えるエンジン、KQSやKTRCなどの装備があります。
安い400ccを探す人より、「今の時代に400cc4気筒へ乗りたい」という人へ強く刺さる商品です。
言い換えると、購入層が広いNinja 400と同じ尺度で台数だけを比べるより、100万円を超える400cc4気筒がクラス3位に入っていることの方がZX-4Rの特徴をよく表していると感じます。
ZX-4Rで後悔しやすいのは価格・重さ・高回転型の乗り味
販売台数が多くても、買った全員に合うわけではありません。
ZX-4Rのデメリットとして意識したいのは、価格・重さ・高回転型の乗り味です。
「400ccなら軽くて安く、街中でも気楽に乗れるだろう」というイメージだけで選ぶと、購入後のギャップにつながりやすくなります。
このバイクの魅力は、むしろ一般的な実用400ccとは違うところにあります。
購入前はスペックの高さだけでなく、自分がどんな場面で乗りたいのかまで考えた方が失敗しにくいでしょう。
190kg・シート高800mmは足つきと取り回しで差が出る
2027年ZX-4R SEの車両重量は190kg、シート高は800mmです。
800mmという数字だけなら極端に高いわけではありませんが、足つきはシート幅やライダーの体格でも変わります。
さらに停車中や押し引きでは190kgの重量がそのまま効くため、軽量な400ccから乗り換えると重さを感じる人はいるでしょう。
特に「通勤先で毎日狭い駐輪場へ入れる」「自宅前で何度も切り返す」「傾斜のある場所で押し引きする」といった使い方では、走行中の性能とは別に取り回しが満足度へ影響します。
足つきや重さはカタログだけで判断しにくい部分です。
購入候補なら、可能な範囲で実車にまたがり、両足の着き方だけでなく、車体を起こしたときの重さやハンドルを切った状態の押し引きまで確かめるのがおすすめです。
77PSを14,500rpmで発生する高回転型4気筒
ZX-4R SEの399cc並列4気筒エンジンは、最高出力77PSを14,500rpmで発生します。ラムエア加圧時は80PSです。
この数字から分かるのは、「低回転では走らない」ということではなく、高回転まで回して楽しめること自体が商品価値になっているということです。
街乗りでも普通に使えますが、回転を上げず淡々と移動するだけなら、ZX-4Rの一番おいしい部分を使う機会は少なくなります。
一方、4気筒の回転上昇やサウンド、シフト操作を楽しみたい人には、そこが購入理由になります。
ここは「高性能だから得」と単純に考えない方がいいところです。
速さを使い切れるかではなく、日常の速度域でも高回転型4気筒という機械を楽しみたいかどうかで考えると、自分に合うか判断しやすくなります。
維持費はタイヤ・保険・整備内容・乗り方で変わる
ZX-4Rの維持費は、「4気筒だから高い」という一点では決まりません。
軽自動車税や自賠責保険など、排気量区分で決まる費用は他の同クラスと大きく変わらない部分があります。
一方で、任意保険は年齢や等級、補償内容で差が出ますし、タイヤやブレーキなどの消耗品は選ぶ銘柄と走り方で変わります。
スポーツ走行を多くする人と、休日のツーリング中心の人では消耗のペースも同じではありません。
整備をディーラーへ任せるか、自分でできる範囲を増やすかでも年間費用は変わります。
購入前に見るべきなのは「ZX-4Rの年間維持費は一律○万円」といった数字より、車両代に加えて保険、車検、タイヤ、オイル、ブレーキ周りなどを自分の条件で積み上げても無理がないかです。
2023〜2024年製の一部ZX-4Rはスパークプラグのリコール対象
中古のZX-4Rを検討するなら、価格や走行距離だけでなくリコール実施状況も確認しておきたいポイントです。
カワサキは2024年3月27日、Ninja ZX-25R SE・Ninja ZX-4R SE・Ninja ZX-4RRの一部車両について、点火装置のスパークプラグに関するリコールを届け出ています。
これは対象期間の車両に対する具体的な不具合対策であり、ZX-4R全体に共通する「持病」として扱うものではありません。
2027年モデルまで同じ問題が続いているという意味でもありません。
息つき・アイドリング不安定・エンストのおそれが公表された
カワサキのリコール情報では、スパークプラグの組付け工程の不適切な作業指示により、プラグが損傷している可能性があるとされています。
その結果、低回転時の失火、アイドリング不安定、加速時の息つきが発生し、最悪の場合はエンジンストールのおそれがあるという内容です。
改善措置は、対象車両のスパークプラグ4本すべてを新品へ交換するものです。
ZX-4R SE/RRについては、リコール情報に対象となる車台番号の範囲と製作期間も掲載されています。
なお、リコール資料にある合計5,756台はZX-25R SEを含む3車種の合計です。
ZX-4Rだけの台数として読む数字ではありません。
中古車はリコール実施済みか確認する
対象になり得る2023〜2024年製の中古車を買うときは、車台番号から対象車かどうか、対象なら改善措置が実施済みかを確認しておくと安心です。
販売店が整備履歴を把握している車両なら、購入前に確認をお願いできます。
個人売買などで履歴が分からない場合も、車台番号を使ってメーカーの対象車両検索を確認できます。
「リコールがあった=避けるべき中古車」と決める必要はありません。
大切なのは、対象かどうかと対策済みかを確認したうえで判断することです。
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ZX-4Rは中古でも100万円前後の掲載例が多い
ZX-4Rは中古になると一気に安くなるタイプでもありません。
グーバイクのNinja ZX-4R SE中古車一覧では、2026年9月時点で99.8万円、104.5万円、104.8万円、108.3万円など、車両価格が100万円前後の掲載例が複数見られます。
新しい年式や走行距離の少ない車両では、新車価格に近い掲載もあります。
少なくとも「中古ならかなり安く買える」と決めつけず、新車との価格差を見て判断した方がいいでしょう。
高い中古車価格だけで「高リセール」とは断定できない
ここで注意したいのが、販売店の中古掲載価格と、オーナーが売却するときの買取価格は別だという点です。
中古車が105万円で売られているからといって、同条件の車両を105万円で買い取ってもらえるわけではありません。
販売店側の整備、保証、在庫リスク、利益などが含まれるためです。
そのため、掲載価格だけを見て「ZX-4Rは残価率○%」「必ず高く売れる」と計算するのは危険です。
リセールバリューを気にするなら、売却時の査定額と中古販売価格を混同しないことが第一です。
中古相場が高めに見えることは購入時の判断材料になりますが、それだけで将来の買取額までは保証できません。
査定額は年式・走行距離・状態・SE/RRで変わる
実際の査定では、年式、走行距離、転倒歴や外装状態、整備履歴、カスタム内容などで金額が変わります。
ZX-4RにはSEとRRがあり、装備や新車価格も同じではありません。
単に「ZX-4Rの相場」と一つにまとめるより、自分が売買するグレード・年式に近い車両を見た方が参考になります。
また、中古相場は新車の供給状況やモデル更新でも動きます。
今の掲載価格が数年後も続く前提で購入資金を組むのではなく、売却額は変動するものとして考えておく方が安全です。
2027年ZX-4R SEは117万7,000円、RRは121万円
2027年モデルのメーカー希望小売価格は、Ninja ZX-4R SEが117万7,000円、Ninja ZX-4RRが121万円です。
400ccとして見ると高価ですが、ZX-4Rは価格を抑えた実用モデルというより、400cc並列4気筒とスポーツ装備へ価値を置いたモデルです。
カワサキ公式の2027 Ninja ZX-4R SEでは、399cc水冷並列4気筒、77PS/14,500rpm、最大トルク39N・m/13,000rpm、シート高800mm、車両重量190kg、燃料タンク15Lなどが公表されています。
SEはKQS・KTRC・USB電源などを標準装備
ZX-4R SEは、アップ/ダウン対応のKQS(カワサキクイックシフター)、KTRC(カワサキトラクションコントロール)、パワーモードなどを備えています。
2027年モデルのカワサキ公式FAQでは、スモークウインドシールド、フレームスライダー、USB電源ソケットも標準装備と案内されています。
こうした装備まで含めて見ると、Ninja 400との36万3,000円差を「排気量がほぼ同じなのに高い」とだけ捉えるのは少し違います。
逆に言えば、クイックシフターや4気筒エンジンへ魅力を感じない人には、その差額を払う意味が薄くなります。
ZX-4Rは価格差をスペック表で正当化するより、欲しい装備とエンジン特性が自分に刺さるかで選ぶバイクです。
RRはBFRC liteリアショックを採用
2027 Ninja ZX-4RRはSEのさらに上位に位置づけられ、リアサスペンションにBFRC liteショックアブソーバーを採用しています。
2027年モデルの価格差はSEの117万7,000円に対してRRが121万円なので、差は3万3,000円です。
RRは車両重量189kgで、SEの190kgより1kg軽い仕様です。
どちらを選ぶかは、単純な価格だけでなく、RRの足回りをどこまで重視するかで決めると分かりやすいでしょう。
なお、ZX-4Rの予約方法、納期、レッドバロンでの購入可否まで知りたい場合は、ZX-4Rの予約はレッドバロンで可能?買えない理由と新車購入の全手順で詳しくまとめています。
ZX-4Rは安さより400cc4気筒と高回転の楽しさを選ぶバイク
ZX-4Rは、数字だけを見ると少し不思議なバイクです。
400ccなのに100万円を超え、190kgあり、最高出力は14,500rpmという高回転で発生します。
でも、その「普通の400ccらしくなさ」こそがZX-4Rを選ぶ理由でもあります。
販売台数は2024年も2025年上半期もクラス3位。「売れない」と切り捨てるより、価格が高くても400cc4気筒を求める人がしっかりいるモデルと考える方が実態に近いでしょう。
「安くて扱いやすい400cc」を最優先するなら、ZX-4R以外にも選択肢はあります。
一方で、今の新車で400cc並列4気筒を選び、高回転まで回る感覚やクイックシフターを楽しみたいなら、ZX-4Rの価格には別の意味が出てきます。
後悔を避けるコツは、評判の「売れる・売れない」ではなく、自分がその独自性へ117万円以上を払いたいかで決めることです。





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